先週(2025年12月15日~12月19日)公開された記事から、教育業界の動向を振り返る。東京科学大「国際卓越研究大学」認定へ、ローマ字つづり「ヘボン式」に約70年ぶり改定、教職課程の必要単位数削減へなどのニュースがあった。また、2026年1月以降に開催されるイベントを4件紹介する。
教育ICT関連
山梨県が目指す次世代校務と教育、ビジョンと対話で実現する小中学校の共同利用
山梨県では県内の小中学校で「BLEND」の共同利用を進めている。山梨県教育庁義務教育課の八巻氏、三森氏、鷹野氏、モチベーションワークスの作左部氏に導入の背景や経緯、今後の展望などを聞いた。
小中学校のデジタル授業、大画面に教科書を提示・Webで調べ学習…5割超
NTTドコモ モバイル社会研究所は2025年12月15日、「2024年親と子の調査」から「学校の授業での情報機器の活用状況について」発表した。約半数で教科書の内容を大画面に提示、Webで調べ学習、発表・話し合いなどで活用されていることがわかった。
高校教育改革3,009億円、都道府県に基金創設…補正予算成立
2025年度(令和7年度)第1号補正予算が2025年12月16日、国会で可決・成立した。文部科学省関係の予算総額は1兆6,091億円。理数系人材の育成に向け、高校教育改革から、大学・研究分野における先端技術分野まで、成長分野を見据えた環境整備を進める。
「in Campus」の導入で生徒の夢と校務効率化を実現する郁文館夢学園の教育DX
教育DXを全国に先駆けて推進する郁文館夢学園のデジタルキャンパス化は、いかにして進められたのだろうか。同学園の法人管理本部 人材開発室 室長の藤井崇史氏、主任の榊原賞氏、滝井徹也氏、井内かおり氏、キヤノンITソリューションズ 文教ソリューション事業部の田口進一郎氏に聞いた。
国内PC出荷台数、12年ぶりの過去最高水準…2025年度上期
2025年度上期のパソコン出荷台数が前年度同期比60.7%増の965.5万台となり、半期ベースで12年ぶりに過去最高の出荷台数を更新したことが2025年12月16日、MM総研の調査で明らかになった。
“困った”を即解決へ、Amazon Connectで迅速対応を目指すシステムディの進化
「Campus Plan」や「School Engine」などを提供するシステムディは、コールセンター運用のクラウド化に踏み切り、さらなる業務効率化と顧客満足度の向上を目指している。新たにAmazon Connectを使ったコールセンターを導入する狙いについて話を聞いた。
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文部科学省関連
東京科学大学、国際卓越研究大学の認定候補に「ビジョン駆動型」で世界のトップを目指す
東京科学大学は国際卓越研究大学第2期公募において認定されたことを受け、2025年12月19日に記者会見を行った。
東京科学大「国際卓越研究大学」認定へ…京大も候補、東大は継続審査
文部科学省は2025年12月19日、大学ファンドを通じて世界最高水準の研究大学を目指す「国際卓越研究大学」の第2期公募において、東京科学大学が認定基準を満たしたと発表した。京都大学も認定候補とされ、体制強化計画案を磨き上げる。東京大学は、最長で1年間、審査を継続する。
教職課程の必要単位数削減へ…強み専門性の養成へ移行案
教職課程・免許・大学院課程ワーキンググループは2025年12月18日、「今後の教職課程や教員免許制度のあり方について(中間まとめ)案」において、教員免許取得に必要な科目を見直し、単位数を4~5割ほど削減する方針を示した。強みや専門性を学ぶ柔軟なカリキュラムへ移行を目指す。
全国知事会、高校無償化の制度明確化など要請
全国知事会は2025年12月11日、文部科学省の松本洋平大臣に要請書を手交した。高校無償化の具体的な制度設計の明確化、物価・人件費の上昇を踏まえた大学への基盤的経費の支援拡充、国立大学の授業料標準額の拙速な引上げを行わないことなどを求めている。
不登校児童生徒向け「特別の教育課程」新制度の方向性を整理
文部科学省中央教育審議会教育課程部会の有識者会議で2025年12月3日、不登校の児童生徒の実態に応じて、学校教育法上の教育課程で柔軟に対応できる新たな制度設計の方向性が示された。
不登校支援「ネット出席制度」すららネットが文科省へ要望書提出
すららネットは、不登校ジャーナリストの石井しこう氏と連名で、ICTを活用した自宅学習を出席扱いとする通称「ネット出席制度」の周知および運用改善に関する要望書を2025年12月17日に文部科学省へ提出した。
文科省とロフトワーク、直接対話型の学校施設コミュニティ始動
ロフトワークは、文部科学省 施設企画課とともに推進する「CO-SHA Platform(コーシャ・プラットフォーム)」において、2025年度より行政横断の直接対話型コミュニケーションプラットフォームとして「CO-SHA Slack コミュニティ」の本格運用を開始した。
ローマ字つづり「ヘボン式」に約70年ぶり改定…文科相12/16会見
文部科学省の松本洋平大臣は2025年12月16日の記者会見で、スポーツ功労者顕彰の受彰者決定や、国立劇場の再整備、AI戦略、約70年ぶりの改定が閣議決定したローマ字のつづり方などについて見解を示した。ローマ字はより英語の発音に近いとされる「ヘボン式」を用いることとなる。
大学進学率、統計算出の見直し「過去の経緯含めて調査中」 文科相12/12会見
文部科学省の松本洋平大臣は2025年12月12日の会見で、ユネスコ無形文化遺産の登録決定に対する喜び、特別支援学校の生徒が算出から除外されていた大学進学率の検証の進捗状況、妊娠とタイトル戦両立を求めた女流棋士による日本将棋連盟への要望書提出への受け止めなどを語った。
【大学受験2026】不正行為防止、高校や塾・大学生にも注意喚起…文科省
文部科学省は2025年12月11日、「大学入学者選抜における不正行為防止に係る周知について」をWebサイトに掲載した。大学・教育委員会(高等学校)・予備校・学習塾に向け、受験生だけでなく、学生や受験生を指導する者が不正行為に関与することのないよう注意喚起を呼びかけている。
日本語教員試験、合格者は825人増の1万1,876人…合格率67.5%
文部科学省は2025年12月12日、2025年度(令和7年度)日本語教員試験の実施結果を発表した。受験者1万7,597人のうち、合格者は前年度比825人増の1万1,876人。合格率は、前年度から4.9ポイント上昇し、67.5%となった。
イベント関連
オンラインセミナー「Next GIGA語ろう!」全5回1-2月
LoiLoは2026年1月から2月にかけて、教育委員会・教育関係者を対象とした全5回シリーズのオンラインセミナー「Next GIGA語ろう!2026」を開催する。参加費は無料。
教員向け「学習指導要領改訂の方向性と教育DXの最新動向」2/21
日本教育情報化振興会は2026年2月21日、品川インターシティホールにて情報教育対応教員研修全国セミナー「学習指導要領改訂の方向性と教育DXの最新動向」を開催する。対象は、学校の教員、教育委員会および自治体職員。参加費無料。
青少年の体験活動推進「いーたいけんアワード」最終プレゼン1/20
文部科学省は2026年1月20日、2025年度(令和7年度)「いーたいけんアワード(青少年の体験活動推進企業表彰)」の最終審査(プレゼンテーション)および表彰式を行う。会場・オンラインで公開予定。希望者はWebサイトより申し込む。締切りは1月15日。
大学広報セミナー「東洋大学の挑戦~学生募集部門の真の役割とは~」【アーカイブ】
リシードは2025年12月15日、東洋大学 入試部 部長の加藤建二氏、ウェビナー「東洋大学の挑戦~学生募集部門の真の役割とは~」を開催した。
文科省ら3省「キャリア教育推進連携シンポジウム」1/19…各表彰も
文部科学省、経済産業省、厚生労働省は2026年1月19日、「令和7年度 キャリア教育推進連携シンポジウム」を共同開催する。キャリア教育の充実発展に尽力し、大きな成果をあげた学校などを表彰するほか、講演、事例発表を実施。シンポジウムのようすは後日オンライン配信される。
大学広報セミナー「立命館大学の広報活動紹介」【アーカイブ】
リシードは2025年11月28日、立命館大学広報課の勝屋藍太氏を招き、ウェビナー「立命館大学の広報活動紹介」を開催した。
その他
東京都内私立中の学費、平均1.4%増の104万8,034円…51校が値上げ
東京都生活文化局は2025年12月18日、都内所在の私立中学校184校を対象とした2026年度の初年度納付金調査結果を発表した。初年度納付金の平均額は104万8,034円で、前年度に比べて1万4,647円(1.4%)増加した。
【大学受験2028】東京科学大、医学科で後期日程の廃止…医工連携コース新設
東京科学大学は2025年12月15日、2028年度入学者選抜における変更内容を発表した。大学統合にともない医歯学系で選抜方法の見直しを行い、大学入学共通テストの配点変更や後期日程の廃止、新たな人材養成コースの設置などを実施する。
【共通テスト2026】受験票の取得・印刷が可能に…当日持参
大学入試センターは2025年12月10日、2026年度(令和8年度)大学入学共通テストの受験票の取得期間をスタートした。共通テスト出願サイトのマイページから、各自で取得・印刷できる。郵送は行わない。印刷した受験票を試験当日に持参する。
公認会計士試験、TACが解答速報を公開…難易度や解説も
TACは、12月14日に実施の2025年公認会計士試験第I回短答式試験の解答速報を、試験当日にTACのWebサイトで即日公開した。







