教育業界ニュース

【大学受験2026】不正行為防止、高校や塾・大学生にも注意喚起…文科省

 文部科学省は2025年12月11日、「大学入学者選抜における不正行為防止に係る周知について」をWebサイトに掲載した。大学・教育委員会(高等学校)・予備校・学習塾に向け、受験生だけでなく、学生や受験生を指導する者が不正行為に関与することのないよう注意喚起を呼びかけている。

教育行政 文部科学省
大学入学者選抜における不正行為防止のための注意喚起用資料
  • 大学入学者選抜における不正行為防止のための注意喚起用資料

 文部科学省は2025年12月11日、「大学入学者選抜における不正行為防止に係る周知について」をWebサイトに掲載した。大学・教育委員会(高等学校)・予備校・学習塾に向け、受験生だけでなく、学生や受験生を指導する者が不正行為に関与することのないよう注意喚起を呼びかけている。

 2022年度(令和4年度)大学入学共通テストにおいて、受験生が電子機器類を用いて試験問題を外部へ送信して解答を依頼し、大学生が不正行為と知らずに解答を返信する事案が発生し、大学入学者選抜の公平性・公正性を損なう事態として大きな問題となった。

 不正行為は、個人の結果だけでなく周囲の受験者にも多大な影響を与え、大学入学者選抜の公平性・公正性を損なうものであることから、文部科学省では、注意喚起用資料を作成するとともに、大学・教育委員会(高等学校)・予備校・学習塾に向け、通知「大学入学者選抜における不正行為防止に係る周知について(依頼)」を発出し、注意喚起を呼びかけている。

 大学には、構内や学内ポータルサイトに注意喚起用資料を掲示することなどを依頼。高等学校等設置者に対しては、受験生に募集要項などを十分に確認するよう注意喚起すること、学習塾・予備校関係者に対しては、受験生を指導する者が不正行為に関与しないよう注意喚起することを依頼している。

 資料では、不正行為に関与してしまう例として、「時間内に解答を返信してほしいなどの依頼に応じる」「SNSや匿名掲示板などに投稿された問題に解答する」といった事例をあげている。特に注意が必要な場面例としては、「試験期間中にオンラインで問題への解答を依頼される」「試験問題の画像が送付され、解答の送付を求められる」などを想定し、意図せず本番の試験問題に解答してしまうケースなどを未然に防ぐため、注意を促している。なお、不正行為を行った受験者、および不正行為と知りながら協力した者は刑事罰など法的措置の対象になる可能性があるという。

 2026年度の大学入学共通テストは、本試験が2026年1月17・18日、追試験が1月24・25日、各大学の学力検査は2月1日~3月25日に行われる。この期間に解答依頼のある問題は試験問題の可能性があるため、特に注意するよう呼びかけている。

《畑山望》

この記事はいかがでしたか?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top