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大学進学率、統計算出の見直し「過去の経緯含めて調査中」 文科相12/12会見

 文部科学省の松本洋平大臣は2025年12月12日の会見で、ユネスコ無形文化遺産の登録決定に対する喜び、特別支援学校の生徒が算出から除外されていた大学進学率の検証の進捗状況、妊娠とタイトル戦両立を求めた女流棋士による日本将棋連盟への要望書提出への受け止めなどを語った。

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松本洋平文部科学大臣会見(令和7年12月12日)
  • 松本洋平文部科学大臣会見(令和7年12月12日)

 文部科学省の松本洋平大臣は2025年12月12日の会見で、ユネスコ無形文化遺産の登録決定に対する喜び、特別支援学校の生徒が算出から除外されていた大学進学率の検証の進捗状況、妊娠とタイトル戦両立を求めた女流棋士による日本将棋連盟への要望書提出への受け止めなどを語った。

 日本から無形文化遺産の拡張提案を行っていた「和紙:日本の手漉和紙技術」「山・鉾・屋台行事」「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」は、ユネスコの政府間委員会で登録が正式に決定された。松本大臣は12月12日の会見で「大変喜ばしく思っている。関係者にあらためて心からお祝いを申し上げたい。登録を契機として、無形文化の保護継承の取組みがより促進されることを期待している」とコメントした。

 学校基本調査の項目の1つである大学進学率については、特別支援学校の生徒が対象外となっていることが判明し、文部科学省が算出方法の見直しを決めている。学校基本調査以外の調査・統計についても調べる予定があるか問われた松本大臣は、算出方法が問題視された当初の段階から、ほかの調査・統計についても確認するよう指示を出したと説明。「過去の経緯の確認も含めて、今時間をかけて調査を進めているところ。これらの作業が終了次第、速やかに公表も含めて適切に対応してまいりたい」と答えた。

 将棋の福間香奈女流六冠が、妊娠・出産とタイトル戦の両立を求め、「対局の不戦敗に関する規定の改正」に関する要望書を日本将棋連盟に提出したことについては、「日本将棋連盟は、公益社団法人ということで、内閣府の所管であり、文部科学省として何か指導等できるような立場ではない」と前置き。そのうえで、「すべての人々のそれぞれの状況に配慮して、個性と能力を十分に発揮できる環境を構築することは、文部科学省としても大変大事なことだと思っている。日本将棋連盟の検討状況を注視してまいりたい」と述べた。

《奥山直美》

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