文部科学省は2026年4月30日、2027年度(令和9年度)から公立学校の教員採用選考試験の第1次選考を複数の自治体で共同実施する検討状況を公表した。現在、51自治体が参画を予定しており、共通の問題を配布する方式で実施する。試験の質向上や各教育委員会の負担軽減を図り、人物重視の選考を可能にするという。
共同実施には、2026年4月時点で北海道や宮城県、大阪府など37道県と、札幌市や名古屋市、大阪府豊能地区など14市の計51自治体が参画を予定している。従来の自治体ごとに問題を作成し運営する方式から、共通問題をベースとして活用する「共通問題配布方式」への移行を協議中だ。これにより、第1次選考の問題作成に係る事務負担を減らし、学校現場への支援や第2次選考により注力できる効果が見込まれる。
試験日程は、5月8日、6月12日、7月10日の3日程を設定し、別途予備日も設ける。実施教科は、一般教養と教職教養を統合した「教養試験」のほか、各校種ごとの「教科専門試験」などで構成される。教養試験は60分で40問程度、教科専門は1教科あたり60分で25問程度を想定しており、すべて択一式のマークシート方式で実施される。
中高の教科専門試験については、原則として高校レベルの専門性が確認できる共通問題を使用する。ただし、中学と高校で内容を分ける要望が多かった社会、理科、数学の3教科については、共通問題に加えて各校種固有の内容を含む選択問題を設ける構成とした。そのほか、自治体が独自に問いたい内容については、問題の改編や第2次選考の内容を工夫することで対応が可能となる。
各自治体では、試験時間の延長や短縮などの改編が認められるが、問題の漏洩を防ぐため「コアタイム」を順守することが条件となる。一度の試験で複数の自治体に応募できる仕組みにより、受験者の選択肢が広がることも期待されている。文部科学省は事務局の補佐として参画しており、2026年度中に事業者へ委託して問題を作成し、2027年度からの円滑な実施に向けて議論を継続する方針だとしている。









