文部科学省の教育課程部会 情報・技術ワーキンググループ(WG)は2026年6月8日、第10回会合を開催した。次期学習指導要領の改訂に向け、小学校への「情報の領域(仮称)」の付加や、中学校「情報・技術科(仮称)」の新設など、小中高を通じた情報教育の抜本的な体系整理について議論が大詰めを迎えている。
今回の議論は、2024年12月の文部科学大臣による諮問を受けたもの。生成AIの急速な普及などデジタル技術が社会に浸透する中、子供たちが情報技術を自在に活用し、課題解決や新たな価値を創造できる資質・能力を確実に育成することを目的としている。
小学校では、総合的な学習の時間の中に「情報の領域(仮称)」を新設する方針だ。体験的な活動を重視し、情報を集めて整理する「活用」を中核に、情報モラルなどの「適切な取扱い」、コンピュータの仕組みといった「特性の理解」を一体的に学ぶ。これまでの探究学習を支え、駆動させる基盤として情報活用能力を培う。
中学校では、現在の技術・家庭科を分離し、情報技術に関する内容を抜本的に強化した「情報・技術科(仮称)」を創設する。3Dプリンタや生成AIの活用、情報セキュリティ、データの扱いなど、より高度で実践的な内容を扱う方向だ。高等学校の情報科では、小中での学習を踏まえ、データサイエンスやAIの仕組み、ガバナンスなど専門的な内容をさらに充実させる。
学習内容の精選についても検討された。個別のソフトウェア操作や網羅的な知識の習得よりも、中核となる概念の深い理解に重点を置く。教科書の分量を絞りつつ、国が動画教材等を提供することで現場の負担軽減を図る。
WGは2026年(令和8年)夏頃までに取りまとめを行い、同年度中に中央教育審議会が答申を行う予定だ。新たな体系に基づく教育内容の充実に向け、指導体制や教材、教員研修などの環境整備も並行して進められる。








