文部科学省 国立教育政策研究所は2026年7月17日、2026年度(令和8年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、7月に学校・教育委員会へ提供された結果データの見方や活用方法を解説した動画を公開した。
この動画は、学校・教育委員会に提供された結果資料の内容や見方、活用方法を解説したもの。平均正答率だけでなく、中央値や標準偏差などを用いた分析方法や、英語のIRTスコア・バンドの見方、各種帳票の活用方法などを紹介し、調査結果を授業改善や指導改善につなげることを目的としている。
学校向けには、大きく分けて11種類の資料を提供。調査結果概況や問題別調査結果、質問紙調査の結果、結果チャート、SP表、個人票などが含まれ、児童生徒の学力の状況や学習習慣、設問ごとの正答率などを多角的に分析できる。
動画では、集団の状況をより正確に把握するため、平均値だけでなく中央値や標準偏差などの統計指標を活用する重要性を解説。平均値は一部の極端に高い、または低いスコアの影響を受けやすい一方、中央値は集団の実態を比較的安定して示す指標であり、両者に差がある場合は正答数の分布に偏りがあることが読み取れるとしている。
また、データのばらつきを示す標準偏差が大きい学校は、平均正答数が同じ学校でも校内の学力差が大きいことを意味し、児童生徒の状況に応じたきめ細かな指導につなげるための指標として活用できると説明している。
中学校英語の学力を多角的に測る「IRT(項目反応理論)」は、問題の難易度に左右されにくい形で学力を測定する手法。学校や自治体には「IRTスコア」、児童生徒には5段階で到達度を示す「IRTバンド」が提供される。7月時点では、「聞く・読む・書く」の3技能に基づく結果を提供するが、個人票にIRTバンドは記載されない。「話すこと」を含めた4技能の結果とIRTバンドは、9月以降に提供される。
教育委員会向けには、管轄する教育委員会全体の結果に加え、児童生徒ひとりひとりの解答状況を収録したCSV形式のローデータファイルなども提供。自治体が独自に詳細な分析を行い、地域の課題や傾向を把握するための基礎データとして活用できる。
解説動画は、文部科学省・国立教育政策研究所の公式YouTubeチャンネルで公開している。












