財務省が所管する財政制度等審議会の分科会は2026年4月23日、人口減少を踏まえた大学規模の適正化について、2040年までに少なくとも学校数250校程度、学部定員18万人程度の縮減が必要との推計を示した。医学部・歯学部・薬学部の定員削減も提言した。
4月23日に開催した財政制度等審議会の財政制度分科会において、「人口減少社会の中での総合的な国力の強化」をテーマに議論。人口減少を踏まえた大学規模の適正化を議題の1つにあげた。
日本の大学数は、18歳人口が減少に転じて以降も増え続けており、2024年には1989年と比較して18歳人口が約89万人(45%)減少した一方、大学数は314校(63%)増加。仮に1989年以降の大学数が18歳人口に連動していた場合、2024年時点の大学数は276校程度で、現在の大学数(813校)は540校程度も上回る水準だとしている。
日本の学生あたりの高等教育機関数は、主要国の中でも特に多い状況にあることも指摘。学生10万人あたりの高等教育機関は、日本31校に対し、アメリカ19校、イギリス14校、ドイツ10校、フランス5校だという。
18歳人口が減少する中でも大学数が増加した結果、進学を選択する学生が増え、若年層の学位保持率はOECDの中でも高い水準となっているが、足元では半数を超える53.2%の私立大学が定員割れする状況にあるとも指摘。大学の教育・研究の質の確保の観点から「今後は大学数と学部定員について、18歳人口の減少に対応する規模に適正化していくべきではないか」と提言した。
具体的には「2040年までに少なくとも学校数は250校程度、学部定員は18万人程度の縮減が必要と推計される」との数値目標を示した。さらに学生10万人あたりの高等教育機関数をアメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・韓国の平均値である約22校まで、一定のペースで減少させると仮定した場合では400校程度の縮減になると推計している。
18歳人口の減少がさらに加速するのは2035年以降だが、2040年までに一定のペースで規模の適正化を図るとの仮定では、「国立大学の学部定員は年間1,700人程度、私立大学の学校数は少なくとも年間16校、学部定員は年間8,700人程度の縮減が必要」との推計も示している。
このほか、医学部・歯学部・薬学部の定員数の削減についても触れている。医学部については、最新の医師需給推計によると2029~2032年の間で需給が均衡すると見込まれ、医学部6年制を踏まえると医師数が過剰となることはすでに確定的だとして、「医学部定員を計画的に削減していくことが必要」と指摘。歯科医師・薬剤師もすでに定員数が過剰で、「増加させる必要性は乏しい」と言及。「学問分野間の人材配分の適正化の観点からも、大胆な定員削減に踏み切るべき」と提言している。









