文部科学省は2026年6月10日、今後の科学技術人材政策の方向性をまとめた「新しい時代の科学技術人材に関する基本政策(案)」を公表した。高等教育機関等を拠点とした次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLAプログラム)は、小中学生の育成拠点を全都道府県に拡充する。
「新しい時代の科学技術人材に関する基本政策」は、科学技術・学術審議会の人材委員会において、現状・課題を整理のうえ、当面5年程度の間に重点的に推進すべき方向性や具体的取組み・方針について検討。6月10日の第115回会議で最終まとめ案を公表し、審議した。
科学技術人材政策の柱は「多様な科学技術人材の育成・活躍促進」「各教育段階における科学技術人材の育成」「科学技術人材に関わる制度・システム改革の推進」の3つ。このうち、「各教育段階における科学技術人材の育成」では、初等中等教育から高等教育まで、学校教育段階に応じた多様な科学技術人材の育成を体系的に推進することを盛り込んでいる。
具体的には、理数系に優れた意欲・能力をもつ児童生徒を対象にした育成プログラムの開発・実施に取り組む大学等を支援する次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLAプログラム)について、児童生徒の移動可能距離も考慮し、実施拠点数を拡充。最低限、小中学生の育成拠点を各都道府県に1つ、高校生の育成拠点を2都道府県に1つ設置する目標を掲げた。
従来の「小中型」「高校型」「小中高型」の類型は、「組織対組織型(仮称)」「才能発掘・育成型(仮称)」に再編。才能ある児童生徒の研究発表・交流や、実施機関が効果的かつ持続可能性の高い方法で事業を実施できるようノウハウ共有の機会を確保する。
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)は、全国の高校の約5%に相当する250校という目標の達成に向け、指定校を拡充。SSH指定校の中に、目指す人材育成戦略などに応じた類型を設け、類型に応じた支援金額の重点化や「認定枠向け加速支援」の強化など、各指定校の取組みの高度化・深化を促すための事業設計の見直しを2027年度より本格実施する。
このほか、国際科学技術コンテストへの派遣支援や「科学の甲子園」「科学の甲子園ジュニア」の参加者増加の促進、女子中高生等の理系進路選択支援なども盛り込んでいる。
「大学・大学院における教育研究活動の充実・強化」では博士後期課程学生の不安を解消する経済的支援など、「多様な科学技術人材の育成・活躍促進」では大学・大学院・高等専門学校における工学系教育の充実・強化など、「科学技術人材に関わる制度・システム改革の推進」では女性研究者の活躍促進などを示している。













