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最大5億円の大学支援、JSTが公募…人材育成へ

 科学技術振興機構(JST)は2026年4月28日、大学・企業等の能力を最大限に活用し、研究開発・人材育成を推進するための資金支援制度「産業・科学革新人材事業(INSIGHT)」の創設を発表した。国公私立大学を対象に20件程度を公募する。支援額は1年につき最大3億円または5億円。

教育行政 文部科学省
科学技術振興機構「産業・科学革新人材事業(INSIGHT)令和8年度 公募要領」
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  • 公募対象となる参画機関

 科学技術振興機構(JST)は2026年4月28日、大学・企業等の能力を最大限に活用し、研究開発・人材育成を推進するための資金支援制度「産業・科学革新人材事業(INSIGHT)」の創設を発表した。国公私立大学を対象に20件程度を公募する。支援額は1年につき最大3億円または5億円。

 日本の産業界は近年、環境の激変に直面している。生成AIや次世代半導体、量子技術等の先端技術分野における国際競争が激しさを増しており、ビジネス環境の変化や新たな潮流等に、迅速かつ適切に対応していくことが急務となっている。一方で、1990年代以降は経済成長が伸び悩み、産業の国際競争力も低迷。また、少子化・新生児数減少により、今後、中長期的に労働人口、特に若年人口の減少が見込まれており、高齢化による社会保障費の増大にともなう国家財政の圧迫といった、国際的な地位低下は避けられない状況にあるという。

 そこで、日本全体の「稼ぐ力」を一層強化すべく、新産業・新規事業の創出や既存事業の競争力の強化、特に先端技術等をもとにした高付加価値産業の創出や、人材不足の克服、質・能力の高い労働力の確保等に取り組むため、「産業・科学革新人材事業(INSIGHT)」が創設された。

 事業では、「研究開発と人材育成を一体的に実施する」ことを基本とし、先端技術分野における産業界・アカデミア双方での優秀な人材層の充実・強化や、科学技術人材への人的資本投資を大幅に拡充すること、産業界が大学に対して複数年度にわたる研究開発や人材育成に対する投資の大幅な拡大の実現を目指す。

 事業を推進するにあたり、「産学官による先端技術分野設定」「産業界から大学への投資拡大」「大学の人事給与マネジメント改革」の3つを基本方針として設定。「大学・企業等による産学協働の研究開発等を通じた人的交流・人材流動の促進(双方による雇用実現)」「先端技術分野に携わる新たな研究者・技術者等の育成・確保(質的・量的規模の拡大)」「大学院生および学部学生を対象とする実践的・実務的な教育プログラムの開発・推進」「大学において産学協働を推進・強化するための学内専門組織・体制の整備・構築」「民間投資を拡大するための大学における新たな機能・仕組みの充実・強化」のすべてを総合的に実施する大学を支援する。

 支援の対象となるのは国公私立大学。機関体制として、実施大学(提案大学)と参画機関(1社以上の民間企業)による構成を基本とする。採択予定件数は20件程度。ただし、審査結果次第で予定件数以下の採択となる可能性がある。

 支援額は、1件につき年度あたり最大5億円(類型I)、または最大3億円(類型II)(税込み。間接経費30%を含む)。大学の事業規模や実績・計画により、必要額に差が生じうることから類型を区分したうえで審査を行い、決定する。支援期間は2026年~2031年度までの6か年度。2029年度以降は、予算の状況および2028年度中に実施予定の中間評価の結果を踏まえ、継続可否の判断および支援額の査定を行う。2029年度以降の支援額は段階的に縮減し、2032年度以降の自走化につなげることを想定している。

 公募期間は2026年4月28日から6月24日まで。応募は、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)を通じて行う。6月下旬~7月下旬に書面審査、8月中旬に面接審査を実施。審査結果の通知・発表は9月以降、プロジェクト開始は10月以降となる。なお、今後公募説明会を開催する予定。詳細は決定次第、科学技術振興機構Webサイトの産業・科学革新人材事業のページに掲載される。

◆産業・科学革新人材事業(INSIGHT)
公募期間:2026年4月28日(火)~6月24日(水)正午
支援期間:2026年度~2031年度
支援額:<類型I> 最大5億円/件・年度 <類型II>最大3億円/件・年度
いずれも間接経費30%を含む、税込
※大学の事業規模や実績・計画により、必要額に差が生じうることから、区分したうえで審査を実施
採択予定件数:合計20件程度
※審査結果次第で予定件数以下の採択となる可能性あり
応募方法:科学技術振興機構のWebサイトより、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)を通じて申し込む

《木村 薫》

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