教育業界ニュース

5類移行後の教育活動、情報モラル指導手引…先週の教育業界ニュースまとめ読み

 先々週・先週(2023年5月1日~12日)公開された記事から、教育業界の動向を振り返る。5類移行後の学校教育活動のあり方や、情報モラルの指導手引き公開等、文部科学省関連のニュースが多数あった。

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 先々週・先週(2023年5月1日~12日)公開された記事から、教育業界の動向を振り返る。5類移行後の学校教育活動のあり方や、情報モラルの指導手引き公開等、文部科学省関連のニュースが多数あった。また、5月16日以降に開催されるイベントを11件紹介する。

教育ICT関連


東京都立学校、帯域確保型インターネット接続環境を整備
 インターネットイニシアティブは2023年3月、東京都立学校248校(島しょ地域を除く高校、特別支援学校、中学校、小学校)に学習用途トラフィックの増大に対応した、帯域確保型インターネット接続環境を構築した。公立学校への一斉導入は国内初。

授業で使える動画活用術…Teacher's[Shift]
 先生の働き方改革を応援するラジオ風YouTube番組「TDXラジオ」は2023年5月1日、Teacher’s [Shift]~新しい学びと先生の働き方改革~第120回の配信を公開した。青森県つがる市立森田小学校の前多昌顕先生をゲストに迎え、動画活用術や時短術に迫る。

Studyplus for School、教材配信システムをリリース
 スタディプラスは2023年4月25日、「Studyplus for School」における新機能「教材配信システム」の提供開始を公表した。これまでは先行利用の申込機関のみ利用可能だったが、今後は「Studyplus for School」導入中のすべての教育機関で利用可能となる。

神山まるごと高専、学生と教員にChatGPT有償ライセンス付与
 神山まるごと高専は2023年5月1日、ChatGPTの有償ライセンス「ChatGPT Plus」を全学生と教員に付与すると発表した。今後、ChatGPTを通して学習の効率化を図り、学生・教員が生成系AIを使いこなす体験をいち早くから積むことを目指すとしている。

富士ソフト、デジタル庁の調査研究事業の結果を報告
 富士ソフトは2023年4月28日、デジタル庁の調査研究事業の結果を報告した。膨大な教育デジタルコンテンツを、効率的かつ有効に活用するための学習指導要領コードとの紐づけやAIプロトタイプの実証を公開した。

リシードとフルノシステムズ「GIGAを応援!超速Wi-Fiキャンペーン」7月末まで開催
 イードとフルノシステムズは、イードが運営する教職員・教育関係者向けWebメディア「リシード」において、2023年5月10日から7月31日までの期間、学校の回線速度を計測し、ネットワーク環境の優れた学校を表彰する「GIGAを応援!超速Wi-Fiキャンペーン」を開催する。

【EDIX2023】動画編集、プログラミング…新たな学びを見据えた展示が並ぶ
 2023年5月10日、教育分野としては日本最大の展示会「EDIX(エディックス)東京」が東京ビッグサイト 西展示棟で開幕した。この記事では、会場に展示された注目の製品・サービスを紹介する。

PC学習用キーボード「KEY PALETTO」5月中旬発売
 エレコムは大阪電気通信大学との産学連携プロジェクトとして開発した「はじめてのキーボードKEY PALETTO(キーパレット)」を、2023年5月中旬に発売する。有線や無線等、使用環境にあわせ選べる4タイプを用意。価格は3,780円~4,980円(税込)。

GIGA端末の深夜利用、教員へ履歴通知…NEC「見える化」
 NECは、児童生徒1人1台端末の利用状況を可視化する「学びの様子見える化サービス」に、深夜利用した履歴等を教員へ通知する「おしらせ機能」を搭載し、2023年5月16日より提供を開始する。オープン価格。

記述式レポートをAIで自動採点「LearningWare」
 プロシーズは2023年5月8日、eラーニングシステム「LearningWare(ラーニングウェア)」にAI採点機能を搭載したことを公表した。記述式レポートの採点をAIによって自動採点し、採点業務を効率化する。

教育機関向け支援ツール「respon」AI対策機能を実装
 レスポンは、同社が提供する教育機関向け支援ツール「respon(レスポン)」に、小テストやレポートにおけるAIの不正利用を抑止する機能を実装することを発表した。2023年5月中旬にリリース予定。

学校事務システム「CampusSquare」に定額サービス
 日鉄ソリューションズは2023年4月1日、NSSOLと九州NSソリューションズが提供している学校事務システムの定額利用サービスとして「CampusSquare S Edition」の提供を開始した。契約から最短3か月で導入が可能。

学校向け学習支援サービス「tomoLinks」販売開始
 コニカミノルタは2023年5月1日、学校教育向けソリューション「tomoLinks(トモリンクス)」の販売を開始したことを発表した。「学習支援」サービスは正式販売を開始、「先生×AIアシスト」「授業診断」サービスは、プレビューリリースとして先行販売する。

小学校低学年のICT活用と業務改善…iTeachers TV
 iTeachers TVは2023年5月10日、さいたま市立大谷場東小学校の新井弓翔先生による教育ICT実践プレゼンテーション「小学校現場でのICT活用」を公開した。教員の業務改善や低学年児童の実践から、小学校の現場で実際に取り組んでいるICT活用を紹介する。

東洋大、ChatGPTの教育システム「AI-MOP」開発導入
 東洋大学情報連携学部(INIAD)は2023年5月10日、全学生にGPT-4を活用させるため、教育システム「AI-MOP」を開発、新学期より導入していることを発表した。生成系AIを利用した自学自習で教育効果を高めるとともに、システム開発のスキルを学習させるねらいがあるという。

みんなのコード×宮教大附属小、実証研究を総括
 みんなのコードは2023年4月27日、宮城教育大学附属小学校と共同で実施している「コンピュータサイエンス(CS)教育」の2022年度報告書を発表した。3年間にわたる実証研究の総まとめとして、児童の姿や意識の変化、実証研究からみえた課題等を総括している。

文部科学省関連


5類移行後、学校教育活動を精選して積極実施へ…文科省
 文部科学省は2023年4月28日、5類移行後の学校教育活動のあり方について、全国の学校設置者に事務連絡を出した。これまで制限されてきた教育活動のうち、真に必要なものを積極的に実施するとともに、多様な教育実践の工夫を生かし、さらに進化を図っていくよう求めている。

情報モラル、動画教材や指導手引き公開…文科省
 文部科学省は2023年4月28日、2022年度作成の「情報化社会の新たな問題を考えるための教材」をWebサイトに掲載した。学習用端末の使い方について考える動画教材は、小学校低学年向けと高学年向けの2種類。教員向けの指導手引き等もあり、対象学年にあわせて活用できる。

EDU-Portニッポン、海外展開の調査研究…公募開始
 文部科学省は2023年4月28日、日本型教育の海外展開「EDU–Portニッポン」2023年度(令和5年度)予測困難な時代の学びを保障する学習手法の共有と海外展開に関する調査研究(フィージビリティ・スタディ)の公募を開始した。公募は5月26日まで。公募説明会は5月9日。

起業家教育事業「EDGE-PRIME Initiative」6/3キックオフ
 文部科学省は2023年6月3日、高校生等に向けたアントレプレナーシップ教育の拡大方策「EDGE PRIME Initiative」のキックオフイベントをCIC Tokyoにて無料開催する。オンライン配信あり。対象は大学教職員、自治体、小中高校教員、大学生、高校生等。申込みはPeatixから。

文科省、高等教育局任期付職員の公認会計士・弁護士を募集
 文部科学省は2023年5月2日、文部科学事務官(高等教育局私学部参事官付専門職)の任期付職員2名の募集を発表した。採用期間は2023年7月1日(予定)~2025年6月30日。応募締切は5月16日(必着)。

生成AIの活用・禁止をまとめたガイドライン、文科省が検討
 ChatGPT等の世界的な急拡大により各業界での活用方法が議論される「生成AI」について、永岡桂子文部科学大臣は2023年5月9日の記者会見で生成AIに関するガイドライン作成の検討を進めると言及。有識者等の意見調書を行いながら、できるだけ早い時期の取りまとめを目指す。

国立大「研究基盤強化推進補助金」申請6/9まで
 文部科学省は2023年5月9日、2023年度(令和5年度)国立大学改革・研究基盤強化推進補助金の公募を開始した。対象は地域や特定分野中核としての強み・特色ある教育研究活動や、トップレベルの教育研究を目指す国立大学法人。申請書類は6月9日までメールにて受け付ける。

イベント関連


目立つことを恐れる「いい子症候群」の若者5/16セミナー
 コアネット教育総合研究所が運営する私学マネジメント協会の定例セミナーが2023年5月16日、オンライン開催される。テーマは「なぜ今の若者はそこまで目立つことを恐れるのか?~キャンパス内で急増する『いい子症候群』の心理的特徴~」。受講料1万1,000円(税込)。

すらら「探究的な学び支援補助金」利用のICT教材説明会5-6月
 すららネットは、経済産業省が2023年4月11日に公開した「探究的な学び支援補助金2023」を利用する自治体・学校を対象にしたオンライン説明会について、5月15日から6月19日までに合計5回開催する。参加は無料。

Google for Education活用セミナー5月…毎週水曜
 ストリートスマートが運営する、先生のための総合プラットフォーム「master study」は2023年5月の毎週水曜日、master study会員を対象に「Google for Education活用ライブセミナー」をオンライン開催する。申込期限は、開催前日の午後4時まで。

「情報」教科指導の体制作り…高校教員向けセミナー5/25
 学研教育総合研究所は2023年5月25日、高校の教員を対象に「『情報』教科指導の体制作りと、大学入試科目導入のねらいとは」をオンライン開催する。参加費無料。定員100名、先着順。

学校の教育・経営危機への解決策…BBTセミナー5/26
 あらゆる年齢層に対し生涯にわたるリカレント教育を提供するビジネス・ブレークスルー(以下BBT)は2023年5月26日、「学校の未来戦略」をテーマにしたセミナーシリーズの第3弾「日本一、世界に近い学校をめざして」をオンライン開催する。参加費無料。

シンポジウム「デジタル時代の幼児教育・保育」5/26
 東京大学大学院教育学研究科附属・発達保育実践政策学センターは2023年5月26日、公開シンポジウム「デジタル時代の子供の育ちを支える幼児教育・保育~OECD幼児教育・保育白書第7部より~」をオンライン開催する。参加無料。

大学入試の最新情報「高大接続総会」秋葉原5/30、梅田6/2
 アローコーポレーションは2023年5月30日に秋葉原、6月2日に梅田にて、高校教員や学習塾・予備校関係者を対象に「2023年高大接続総会」を開催する。新学習指導要領や大学入試の最新情報を発信する。事前申込制。入場無料。

起業家教育事業「EDGE-PRIME Initiative」6/3キックオフ
 文部科学省は2023年6月3日、高校生等に向けたアントレプレナーシップ教育の拡大方策「EDGE PRIME Initiative」のキックオフイベントをCIC Tokyoにて無料開催する。オンライン配信あり。対象は大学教職員、自治体、小中高校教員、大学生、高校生等。申込みはPeatixから。

未来の先生フォーラム「誰も取り残さない数学授業の探究」オンライン6/17
 未来の先生フォーラムは2023年6月17日、モノグサと共に講演会「誰も取り残さない数学授業の探究-高校数学の学びを社会で活用できる人をより増やすには-」を開催する。参加費無料。オンライン開催。

教育者向け実践型講座「探学ノススメ」6-8月
 OSOTOは2023年4月26日、教師や保護者、自然体験ガイドのための実践型講習「探学ノススメ Re-Generative&Generative」を開講することを公表した。第一期は6月~8月に逗子市で全3回実施。参加費は11万円。

みんなのコード、情報教育の未来を考える”若手”勉強会5-11月
 みんなのコードは2023年5月~11月にかけて、情報教育の未来を創る視点をもった“若手”を対象とした「情報教育の未来を考える”若手”勉強会」を毎月1回のペースでオンライン開催する。参加無料、定員30人程度。申込みは Googleフォームにて受け付ける。

その他


子供の数は過去最少1,435万人…42年連続の減少
 総務省は5月5日の「こどもの日」にちなみ、2023年4月1日現在の子供の数(15歳未満人口)の推計を発表した。子供の数は、過去最少の1,435万人で42年連続の減少となった。総人口に占める子供の割合は11.5%で、49年連続で低下した。

大学人気ランキング2023年4月版…大阪公立大が1位浮上
 高校生11万3,615人が答えた「大学人気ランキング」1位は、国立が「東京大学」、公立が「大阪公立大学」、私立が「青山学院大学」であることが、JSコーポレーションが2023年4月30日に集計した結果より明らかになった。公立大学の1位には「大阪公立大学」が躍り出た。

Tech Kids Schoolオンライン開校…本格プログラミング全国展開
 CA Tech Kidsは2023年5月11日、子供向けプログラミングスクール「Tech Kids School(テックキッズスクール)」のオンライン校が正式開校したことを発表した。月額費用は、受講料1万9,000円(税別)、教材費2,000円(税別)。無料体験レッスン開催中。

都教委、都立高の生徒125人分の個人情報を紛失
 東京都教育委員会は2023年5月11日、都立高校の生徒125人分の個人情報が含まれた給付型奨学金実績報告書を紛失したことを発表した。発表時点で外部流出等、2次被害の報告はないという。
《工藤めぐみ》

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