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東洋大、ChatGPTの教育システム「AI-MOP」開発導入

 東洋大学情報連携学部(INIAD)は2023年5月10日、全学生にGPT-4を活用させるため、教育システム「AI-MOP」を開発、新学期より導入していることを発表した。生成系AIを利用した自学自習で教育効果を高めるとともに、システム開発のスキルを学習させるねらいがあるという。

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 東洋大学情報連携学部(INIAD)は2023年5月10日、全学生にGPT-4を活用させるため、AI利用教育システム「AI-MOP」を開発、新学期(4月24日)より導入していることを発表した。生成系AIを利用した自学自習で教育効果を高めるとともに、システム開発のスキルを学習させるねらいがあるという。

 新教育システム「AI-MOP」は、OpenAIが提供するChatGPTの上位コアGPT-4を活用した管理運用プラットフォーム。学生は、ChatGPTを利用して質問を解決したり、対話を繰り返して理解を深めたり、またAI利用の研究や課題に取り組むことが可能になる。また、教員は学生の利用状況を追跡し、学習の進捗を確認ができるという。

 同学部では、学生と職員のコミュニケーションプラットフォームとして、全員がSlack(スラック)を使用。そのためシステムでは、SlackのボットとしてGPT-4へにアクセスする仕様となっている。

 これにより個人や部門単位でのAI利用量の管理や制限等ができる他、プログラミング利用では、無限ループ等のバグによりアクセスが異常に増大した場合を検出すると通信遮断してコスト爆発を防ぐ仕組みも実装している。

 また、送った内容はOpenAIのサーバーで保管されない(学習にも利用されない)ようセキュリティにも配慮。実際に使用した学生からは、「GPT-4 を使って研究や課題がスムーズに進められるようになり、大変助かっている」という声もあがっているという。

 現在はGPT-4のみを利用しているが、これから出てくる多様な生成系AIを取り込んで、並列して使えるプラットフォームになるように柔軟なシステムデザインを採用。今後、他大学や教育機関、企業でも利用できるように検討していくとしている。

《川端珠紀》

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