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東京都、家庭学習の生成AI利用率38%に倍増…ネット交流の安全課題も

 東京都教育委員会は2026年4月23日、2025年度(令和7年度)「児童・生徒のインターネット利用状況調査」の結果を公表した。家庭学習での生成AI利用率は前年度の約2倍となる38.0%に拡大した一方、インターネット利用における安全面の懸念も浮き彫りとなった。

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生成AIの利用状況(児童・生徒)
  • 生成AIの利用状況(児童・生徒)
  • インターネット利用における安全面の状況(児童・生徒)
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 東京都教育委員会は2026年4月23日、2025年度(令和7年度)「児童・生徒のインターネット利用状況調査」の結果を公表した。家庭学習での生成AI利用率は前年度の約2倍となる38.0%に拡大した一方、インターネット利用における安全面の懸念も浮き彫りとなった。

 この調査は、都内公立学校の児童・生徒におけるインターネット利用の実態やトラブル被害の現状、学校側の対応状況を明らかにすることを目的に実施された。調査対象は、都内の公立学校102校(小・中学校、高等学校、特別支援学校)の児童・生徒および各校の管理職。

 家庭でインターネットを使って学習する際に、生成AIを「使ったことがある」と回答した児童・生徒の割合は、2025年度調査で38.0%に増加。前年度(16.9%)の2倍以上となり、子供たちの学習に急速に浸透している状況がうかがえる。

 学校種別の利用率は、小学校28.1%、中学校51.7%、高等学校61.3%、特別支援学校23.5%で、学年が上がるにつれて高くなる傾向が見られた。

 一方、SNSやアプリを通じてインターネット上で知らない人とやりとりする割合は増加傾向(2023年度35.9%→2024年度38.8%→2025年度46.0%)にあり、保護者や学校が把握しにくい形で行われている実態が浮き彫りとなった。

 知らない人とのやりとりでは、「いいね」ボタンの利用がもっとも多く、全校種平均で41.2%。学校種別では高等学校68.0%が最多で、中学校58.4%、特別支援学校32.5%、小学校28.2%と続く。このほか、感想やコメントの書き込みが全校種平均21.4%、DM(ダイレクトメッセージ)が14.0%で、いずれも中学校段階から増加する傾向がみられた。

 直接会った経験があるのは全体の3.8%だが、高校生では13.9%に達し、1割以上が実際に知らない人と会っていることが明らかになった。

 やりとりのきっかけは、1位「ゲームの話」44.2%、2位「アニメ・漫画の話」29.1%、3位「芸能人やユーチューバー等の話」27.7%、4位「部活や習いごとの話」15.8%、5位「受験や試験等の勉強の話」11.8%、6位「友だち募集の話」9.9%、7位「ファッションやブランドの話」9.5%。身近で日常的な話題が多くを占めた。

 東京都教育委員会は、児童・生徒の情報活用能力とリテラシーの双方を強化する取組みを推進。デジタル技術の利便性を享受しつつ、ネット上の危険を回避できる教育環境の整備に向け、「生成AIリテラシー教材」や「GIGAワークブックとうきょう」などの補助教材を用意し、学校現場での活用を進めている。

《川端珠紀》

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