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プログラミング教育市場、2030年1,000億円規模へ

 2023年のプログラミング教育市場規模は前年比111.4%の221億7千万円で、2030年までに1,000億円市場へ急成長する可能性があることが、プログラミング教育ポータルサイト「コエテコ byGMO」と船井総合研究所が2023年6月20日に発表した共同調査結果から明らかとなった。

事例 プログラミング
2023年 プログラミング教育市場規模調査
  • 2023年 プログラミング教育市場規模調査
  • プログラミング教育市場規模推移

 2023年のプログラミング教育市場規模は前年比111.4%の221億7千万円で、2030年までに1,000億円を超える市場へ急成長する可能性があることが、プログラミング教育ポータルサイト「コエテコ byGMO」と船井総合研究所が2023年6月20日に発表した共同調査結果から明らかとなった。

 調査は、船井総合研究所の「情報教育白書」制作の一環として、プログラミング教育ポータルサイト「コエテコ byGMO」が共同で実施。プログラミング教室事業者へのヒアリングや、幼児から高校生向けのプログラミング教室数と教材費、毎月支払われる受講料から「プログラミング教育市場」の規模予測を算出した。調査期間は2023年3月1日~31日。

 調査の結果、2023年の子供向けプログラミング教育市場規模は、前年比111.4%の221億7千万円となり、2018年(90億7,100万円)以降、5年連続で成長し続けている。理由は、2020年度より順次開始した小学生から高校生までのプログラミング教育の必修化や、2025年の大学入学共通テストへの「情報」科目採用などを背景に、民間でのプログラミング教育の需要が伸びていることが考えられるという。

 今後も2025年度の入試改革により、1兆円市場と呼ばれる学習塾・予備校業界においても情報教育の導入が加速し、受験系情報教育市場分野が急成長すると予想。さらに、高度IT人材と呼ばれる高いITスキルをもった人材が高年収で企業に招かれる事例が多く、このような報道がより盛んになることでプログラミング・情報教育の価値が各家庭にも浸透し、受講者数の増加に繋がると予測している。

 また、現在はプログラミング教室に通う子供の男女比を見ると男児が多くを占めているが、今後は受験対策として女児の増加も見込まれる。IT系の職種はリモートワークや復職のしやすさから女性からの人気も高まっており、女性のライフプランにあわせた働き方がしやすい点からもプログラミング・情報教育への女児の参加率が上昇することが考えられるという。

 プログラミング・情報教育は現代の「読み・書き・そろばん」と呼ばれるほど必須の教育になりつつあり、高度IT人材へのニーズの高まりからも、中長期的に1,000億円やそれ以上の市場規模となる可能性は非常に高いと予測している。同調査の詳細は、船井総合研究所が2023年7月に発売予定の「情報教育白書 簡易版」に掲載予定となっている。

《川端珠紀》

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