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教員9割「探究学習に課題」カタリバ実態調査

 カタリバが2023年3月20日に公表した調査結果から、探究学習を推進している教員の95%が授業案やカリキュラム設計等において「課題を感じている」ことが明らかとなった。カタリバでは学校と地域の企業をつなぐマイプロジェクトを推進、2023年は3月25・26日に開催する。

事例 その他
学校での探究学習の推進についてどの程度課題を感じているか
  • 学校での探究学習の推進についてどの程度課題を感じているか
  • 探究学習の推進において特に課題だと感じること
  • 「外部との連携・協働」を課題に感じている担当者の割合推移
  • 全国高校生マイプロジェクトアワード2022全国Summit
  • マイプロジェクトパートナー登録
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 カタリバが2023年3月20日に公表した調査結果から、探究学習を推進している教員の95%が授業案やカリキュラム設計等において「課題を感じている」ことが明らかとなった。カタリバでは学校と地域の企業をつなぐマイプロジェクトを推進、2023年は3月25・26日に開催する。

 探究学習の推進における課題調査は、カタリバの実践型探究学習「全国高校生マイプロジェクト」を自校で推進した全国の教員232名を対象にインターネットでアンケートを実施した。調査期間は2022年12月1日~2023年2月28日。

 高校で探究学習を推進する教員や生徒伴走にあたっている教員の95%が探究学習の推進に関して「課題を感じている」と回答。特に1年目の学校では、100%が「課題を感じている」と回答(「とても感じている」「まあ感じている」の合計)した。

 具体的な課題は、「授業案やカリキュラムの設計」「調べ学習で終わってしまう」「校内で探究学習への理解が広がらない」への回答が多くみられた。このうち「授業案やカリキュラムの設計」「校内で探究学習への理解が広がらない」との回答は、年数を重ねるごとに課題感が減少傾向にあった。

 一方で、年を追うごとに課題感が増していく傾向にあったのが、「外部との連携・協働」「調べ学習で終わってしまう」「進路との接続」「生徒が設定したテーマの知識・人脈がない」といった、より生徒ひとりひとりに個別最適化させた深い学びの実現に関する課題。特に「外部との連携・協働」に関しては1年目と6年目以上で約20%増加しており、増加傾向が顕著に見られた。

 カタリバでは、2013年から学校と地域の企業・団体をつなぐ「全国高校生マイプロジェクト」を推進。現在では全国803団体(うち高校は585校)と連携し、7万人以上の生徒たちに実践型の探究学習届け、さまざまな課題と向き合う探究学習担当者を外部からサポートしている。

 第10回となる今回は2023年3月25日・26日に、全国でマイプロジェクトに取り組む高校生たちが集う「全国高校生マイプロジェクトアワード2022全国Summit」を開催する。全国から選ばれた48プロジェクトが集まり、探究活動に関する発表と交流を行う。当日のようすは一般に公開(オンライン配信)。マイプロジェクトの特設Webサイトからメールマガジンに登録すると、イベント詳細や当日観覧に関する案内が届く。

 またマイプロジェクトでは、「学校パートナー」という制度を設け、探究学習の推進に課題を抱えている先生に役立つ教材や、他地域の取組みを知り先生同士がつながる事例勉強会等を提供。次年度に向けた申込みは2023年4月30日まで受け付けている。

◆全国高校生マイプロジェクトアワード2022全国Summit観覧募集
一般公開:2023年3月25日(土)・26日(日)
開催方法:オンライン(YouTubeLIVE)
申込方法:メールマガジンへ登録

《川端珠紀》

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