東京都教育委員会は2026年9月17日、2027年度(令和9年度)東京都立高等学校入学者選抜検討委員会報告書を公表した。深沢高校で導入された調査書点比率の新たな選抜方法や通信制課程の前期・後期選抜などを継続。中学校から高校へ提出する出願書類の電子データ化については、運用に向けて検討を進める。
報告書は、東京都教育委員会が2026年5月に設置した「令和9年度東京都立高等学校入学者選抜検討委員会」が、2026年度(令和8年度)入学者選抜を検証し、2027年度以降の改善策などを検討した結果を取りまとめたもの。
2027年度入学者選抜では、2026年度に深沢高校で導入された学力検査の得点と調査書点の比率を7対3と10対0(第二次募集は6対4と10対0)の両方の方法で算出し、どちらか高いほうを採用する新たな選抜方法を継続して実施する。他校への展開については、受検者ひとりひとりの可能性をより適切に評価する観点や地域バランスなどを踏まえながら検討を進める。
2026年度から実施されている全日制課程の分割募集廃止や、通信制課程における前期選抜(2月実施)・後期選抜(4月実施)の導入については、受検者の安心感の確保や早期の進路決定といったニーズに一定の効果があったとし、今後も継続する。また、夜間定時制課程の第二次募集において志願変更(取下げ・再提出)を行わない取扱いについても引き続き継続する。
インターネットを活用した出願および合否照会は、志願者が出願サイト上で入力し書類を郵送する形式について問合せ件数が減少するなど定着が進んでいることから、2027年度も継続する。中学校から都立高校への出願書類の電子データによる提出については、自治体ごとのシステムの違いやセキュリティ面に配慮しながら、運用に向けて検討を進める。
自己PRカードは、面接を実施する学校に出願する場合のみ提出する取扱いを継続する。また、在京外国人生徒等対象の選抜で全受検者にひらがなのルビを振った問題で実施する取扱いや、一般の学力検査におけるルビ付問題の配慮申請書の理由欄削除についても、運用上支障がないため継続する方向で進める。
併願制については、「都立高校を志望する受検生の受検機会を拡大し、進路選択の幅を広げる観点から、今後の入学者選抜のあり方において検討すべき視点の1つ」と指摘。そのうえで、第1志望ではない学校に進学することによる学習意欲への影響や、高校が期待する生徒の姿とのギャップなどにも考慮が必要だとして、国の動向や受検生のニーズなどを注視しながら、引き続き慎重に検討する。
このほか、1人1台端末の環境を踏まえたCBTの活用のあり方、「部活動の特別強化プロジェクト」指定校における文化・スポーツ等特別推薦枠の拡大についても引き続き検討していくとした。
東京都教育委員会は、今回の報告を踏まえ、2027年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱・同細目において詳細を定めるとしている。










