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東京23区内の大学定員抑制、延長求め緊急提言…全国知事会

 全国知事会は2026年10月30日、東京23区内の大学等の収容定員抑制措置の延長や地方大学への支援強化を求める緊急提言を公表した。2028年3月末に期限を迎える定員抑制措置について、実効性を高めたうえで延長するよう国に要請している。

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関文部科学大臣(右)に要請書を手交する大村秀章 文教・スポーツ常任委員会委員長(愛知県知事)(左)
  • 関文部科学大臣(右)に要請書を手交する大村秀章 文教・スポーツ常任委員会委員長(愛知県知事)(左)
  • 打越参議院沖縄・北方問題および地方に関する特別委員会委員長(左)に要請書を手交する大村秀章 文教・スポーツ常任委員会委員長(愛知県知事)(右)

 全国知事会は2026年10月30日、東京23区内の大学等の収容定員抑制措置の延長や地方大学への支援強化を求める緊急提言を公表した。2028年3月末に期限を迎える定員抑制措置について、実効性を高めたうえで延長するよう国に要請している。

 提言では、全国的に出生数や18歳人口が減少する一方、東京の大学への進学者の流入超過が続いていることを指摘。2025年の東京への大学進学者の流入超過数は年間8万1,000人強となり、定員抑制措置の施行前にあたる10年前と比べて9,000人弱増加した。また、全国の大学生の4人に1人が東京都内の大学に在学しており、地方の18歳人口に占める東京都への進学者の割合も増加傾向にあるという。

 さらに、20~24歳の若者についても、東海4県や関西、中国、九州・沖縄地方から東京都への転出者数が増加傾向にあると説明。進学や就職をきっかけとした若者の東京一極集中が続けば、少子化の加速や全国の大学の教育・研究基盤の弱体化、大規模災害発生時の国家的なリスク増大につながるおそれがあるとしている。

 一方、地方の自県進学率はこの10年間で上昇傾向にあり、現行の地方大学振興施策には一定の効果が認められると評価。ただし、一部の地方では自県進学率が20%を下回る状況が続いている。

 また、国の「日本成長戦略」で選定された17の成長分野に必要な理・工・農・医薬分野の人材の約9割は、東京23区外に立地する大学で養成されているほか、地域の教育・保育・福祉などを担う人材の輩出にも地方大学が重要な役割を果たしていると指摘。地方大学の振興は、地域の産業人材育成や多極分散型経済圏の構築にもつながるとして、支援の充実を求めている。

 具体的な提言事項は、東京23区内の大学等の収容定員抑制の延長、大学の立地や学部・学科等の分野のリバランス、地方大学の振興への支援強化、地域産業の振興と若者の雇用機会創出への支援強化の4点。AIをはじめとする技術の進展によって将来的に地域の人材需給が大きく変化することも見据え、日本全体で大学の立地や学問分野のバランスを見直す必要性を示している。

 なお、東京23区内の大学等の収容定員抑制措置は、「地域における大学の振興及び若者の雇用機会の創出による若者の修学及び就業の促進に関する法律」に基づくもの。2028年3月末に期限を迎える。提言には東京都の反対意見も付記されており、東京都は、大学や若者から規制への懸念が多く寄せられていることや、地方大学への進学促進という目的に対する効果が見られないことを理由に、規制の撤廃を求めている。

《川端珠紀》

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