全国学校図書館協議会は2020年5月29日、「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策下における学校図書館の活動ガイドライン」を公表した。学校図書館としての基本的な考え方やリスク評価の観点を示し、活動別の具体的な対策や取組例をまとめている。 「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策下における学校図書館の活動ガイドライン」は、新型コロナウイルスの影響に伴う休校中および学校再開後の学校図書館の活動について、留意点や感染防止策の指針を示したもの。6月1日に更新版に差し替えたほか、今後も国の方針や感染症拡大状況、専門家の知見などを踏まえ、必要に応じて随時更新していく。 ガイドラインでは、学校図書館としての基本的な考え方について「休館中であっても、学校図書館は感染症拡大防止対策を講じたうえで、学校図書館としての機能を可能な限り果たす活動を工夫し、児童生徒の学びをサポートする必要がある」などと指摘。リスク評価は、「飛沫感染」「接触感染」「施設の感染」「感染状況」という4つの観点から示し、利用者の動線や接触個所などを考慮したリスク評価をしたうえで、感染症拡大防止の対策を講じるよう求めている。 休館中や学校再開後の学校図書館の感染拡大防止対策については、「資料の貸出」「カウンター業務」「閲覧」「情報発信」「イベント開催」など活動の内容別に掲載。「返却は、対面ではなく、ブックポストや返却用の箱など用いて行う」「閲覧する場合、児童生徒が対面しないように工夫し、椅子を配置する」など、具体的な取組例を示している。 「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策下における学校図書館の活動ガイドライン」は、全国学校図書館協議会のWebサイトから見ることができる。国や関連団体のガイドライン、学校が児童生徒にWeb上で本を紹介するときの著作権の情報なども紹介している。