文部科学省のあべ俊子大臣は、2025年9月16日に記者会見を行い、大学入学共通テストで初のWeb出願が同日開始するとし、各学校の教員に向け引き続き、生徒の出願について丁寧なフォローをお願いした。
2025年1月実施の大学入学共通テストからWeb出願が初導入され、現役の高校生を含むすべての志願者が、パソコンやスマートフォンでオンライン手続きする形式に変更される。あべ俊子大臣は会見同日付で教育委員会等を通じ、高校生ひとりひとりへ周知することを明らかにするとともに、各学校の教員に向け、生徒の出願について丁寧なフォローをお願いした。出願期間は10月3日まで。
学校現場の働き方改革に関しては、事務職員や支援スタッフの充実が進められる。文部科学省は、事務職員を含む教職員定数の改善に向け、2026年度(令和8年度)の概算要求で支援スタッフの配置充実などの予算を要求。必要な予算の確保に向けてしっかりと取り組んでいくと強調した。
「こども性暴力防止法」に基づく教員の性犯罪歴の確認や学校現場における防犯カメラの設置についても言及した。現在、こども家庭庁において、現場の負担軽減を図るべく犯罪歴を確認するためのシステム構築に取り組んでおり、引き続き、子供たちを性暴力から守るための取組みを進める意向を示した。
AIの開発と活用推進についても、文部科学省はAIスキルの獲得やAIリテラシー向上を目指し、AI研究開発力の強化を進める方針を示している。特にマテリアル分野でのAI活用により、国際競争力を引き上げることが重要と述べた。
また「科学の再興」に関する検討スケジュールについても触れ、研究力の国際的な優位性を取り戻すべく、具体的な対応策が検討されていることが報告された。文部科学省は、年度末に決定予定の次期基本計画に反映させるため、基礎研究力の強化を目指し議論を進めている。
会見の冒頭では、出席した「ながさきピース文化祭2025」開会式や、長崎大学、長崎純心大学、国立諫早青少年自然の家への視察について報告があった。あべ俊子大臣は、今回の出張を通じて得た知見を踏まえ、関連政策の充実に取り組むと語った。