政府は、2025年度の補正予算案を閣議決定した。文部科学省では、高校教育改革を促進するため、各都道府県に基金を創設し、先導校の取組みや成果を域内の高校に普及する「N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクール構想」に2,955億円を盛り込んだ。
文部科学省は、2025年度の補正予算案のうち、高等学校教育改革の推進に3,009億円を計上した。内訳は、ネクストハイスクール構想に2,955億円、高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)に52億円、国際交流・留学プログラム構築推進事業に2億円。
N-E.X.T.(ネクスト)ハイスクールとは、New Education、New Excellence、New Transformation of High Schoolsの略。「アドバンスト・エッセンシャルワーカー等の育成支援」「理数系人材の育成支援」「多様な学習ニーズに対応した教育機会の確保」という3類型で、高校教育改革を先導する拠点のパイロットケースを創出し、取組みや成果の普及を目指す。
各都道府県には基金を設置。文部科学省が各都道府県に基金造成経費を交付するほか、改革先導拠点の着実な実施にあたり進捗を確認・評価し、ノウハウの共有や専門家による支援を行う。改革先導拠点の創出に係る経費(人件費、旅費、謝金、設備・施設整備費等)の補助率は10分の10。
具体的な取組例は、学科・コースの再編、学校設定科目の新設、外部人材の登用、グローバル人材育成に向けた留学の派遣・受入に係る環境構築など。アドバンスト・エッセンシャルワーカーを育成するための実践的で高度な学び、理数系人材を育成するための文理融合・探究的な学び、地理的アクセスを踏まえた多様な学びを先導する拠点創出のため、都道府県に基金を設置し、改革を牽引する。
文部科学省では、学ぶ意欲のある高校生が、家庭の経済状況に左右されることなく、学習習慣の定着、学習時間の増加、学びへ向かう姿勢の確立ができるよう、放課後などを活用し、学校と地域の連携による学力向上・学習支援のための取組み、探究活動を深化した多様な進路に向けた支援を行うとしている。








