文部科学省は2024年3月26日、大学等の学生の入学状況や教員の就任状況などを調査した2023年度「設置計画履行状況」の結果を公表した。調査対象385校のうち、指摘を受けた大学等は128校。一部の学科について収容定員充足率が著しく低いなどを理由に聖徳大や玉川大、松蔭大など24校に是正を求めた。
設置計画履行状況等調査は法律に基づき、大学等の教育機関において授業科目の開設状況や教員組織の整備状況、設置計画の履行状況などについて調査するもの。原則、大学等が開設した年度に入学した学生が卒業する年度までの間、書面調査を実施し、必要に応じて面接調査や実地調査を行っている。
2023年度の調査対象校数は、国立65校、公立30校、私立290校の計385校1,095学科等。このうち、完成年度後も継続して調査を行った学校は6校。
調査の結果、設置計画の履行状況に対して指摘が付された大学等は128校。このうち、改善を求められた大学等は123校、是正が24校、法令違反となった大学等はなかった。
是正が必要とされた大学のうち、特に一部学科の入学定員充足率が低い「日本医療大学」「北海道文教大学」「東都大学」「聖徳大学」「玉川大学」「湘南医療大学」「岐阜保健大学」「静岡理工科大学」「名古屋産業大学」「名古屋女子大学」「京都光華女子大学」「大阪信愛学院大学」「関西国際大学」「神戸女子大学」「高野山大学」「第一薬科大学」「かなざわ食マネジメント専門職大学」の17校については、定員見直しなどを検討するよう要請。
また、「松蔭大学」コミュニケーション文化学部・子ども学科については、学科開設初年度から一貫して著しく低い状態が継続しており、改善の兆しが見受けられないことから、中期計画に基づいた実効性ある対策の実施・検証・分析を確実に行うことや、適正な定員規模の検討を求めた。
