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探究学習・情報教育の支援サービスをもっと学校現場へ…ポータルサイトや研修会などを通じてサポートした事例の紹介

 経済産業省では2018年度から「未来の教室」事業を開始し、1人1台端末と様々なEdTechを通じて、主体的に課題に立ち向かう能力と意欲を引き出すことを目指しています。今回は、探究学習や情報教育の支援サービスについて詳しく知る方法や活用方法についてご紹介します。

事例 ICT活用
探究学習・情報教育の支援サービスをもっと学校現場へ…ポータルサイトや研修会などを通じてサポートした事例の紹介
  • 探究学習・情報教育の支援サービスをもっと学校現場へ…ポータルサイトや研修会などを通じてサポートした事例の紹介
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 経済産業省では2018年度から「未来の教室」事業を開始し、1人1台端末と様々なEdTechを通じて、主体的に課題に立ち向かう能力と意欲を引き出すことを目指しています。
 一方で、学校現場では、「どんな支援事業者がいるのかわからない」「サービス導入までの内部調整が困難」「予算や人材、実績不足などによりサービスの導入に踏み切れない」といった声も上がっています。そこで今回は、探究学習や情報教育の支援サービスについて詳しく知る方法や活用方法についてご紹介します。

1)ぴったりなサービスを見つけられる教職員向けポータルサイト「探究先生」

 経済産業省では、教職員・教育関係者がどのような民間教育サービスがあるか調べたいときに活用出来るポータルサイト、「探究先生」をスタートしました。
 「探究先生」では、小学校から高等学校(特別支援学校含む)までを対象に、全国的なサービスだけでなく、地域に特化したサービスも含め、国内の幅広い事業者が登録されており、テーマや学年、地域、学習形式など様々な条件からサービスを絞り込むことができます。また、ニーズに対して複数のサービスが該当すれば、まとめて資料請求ができるなど、各事業者のサイトを見比べて内容を確認する必要がなくなります。
 また、デジタル庁が提供している「教育DXサービスマップ(実証アルファ版)」でも有用なサービスの紹介を行っておりますので、併せてご覧ください。
 「探究先生」を通じて学校は、パートナーとなる支援サービス事業者を直接見つけ出せるようになっています。今後は、働き方改革に資する民間教育サービスも掲載していく予定です。

2)先進事例発表や体験を通して深い理解が得られる研修会

 「探究・情報教育体験&研修会」では、民間教育サービス導入校の事例紹介や、事業者ブースでのサービス体験、他校、他県からの参加者同士のワークショップなどを通じ、各種民間教育サービスをより深く知ることができます。今年度については長期休業期間を中心に、全国各ブロックで現地開催を9回、オンライン開催を2回、計11回実施しました。
 令和6年度についても、同様に各ブロックで研修会を開催予定です。詳細は、「探究先生」や各種通知、メルマガなどを通じてお知らせします。
 今回は昨年12月25日に東京で開催した研修会を紹介します。この回では事業者は39社が出展しました。2回に分けて行われた特別セッションでは、積極的に探究学習・情報活用能力育成支援サービスを導入している8校の教員が登壇し、リアルな現場での様子を紹介しました。

【導入学校の教員によるサービス導入事例紹介】
発表者詳細およびアーカイブ動画については、次のURLからご覧ください。
発表者詳細:リンク
アーカイブ動画:リンク


事例1:Monaca Educationを使ったPythonの授業実践について
事例2:海高式探究プログラム
事例3:「Inspire High」を活用した探究的な学び
事例4:~探究的な学びのための~小学校2年生からのタッチタイピング
事例5:デジタルを活用した地域課題解決学習
事例6:「総合的な探究の時間」を通して身につけるWOW!ポイントの発信力
事例7:探究型学習「シン・マナビ」成功のポイントとは
事例8:郷土愛と人材を活かし総合的な生きる力を身に付ける起業家教育


 これらの成果報告や出展者ブースでの事業者との交流を通じ、イベントの参加者である教職員・教育関係者からは「活用事例を具体的に知ることができ、自校での導入イメージが湧いた」「企業から直接話を聞けて、参考になることが多かった」などのコメントが寄せられています。

3)支援サービスを試せる「探究的な学び支援補助金」

 こうした民間教育サービスを学校が使っていく上で、1番のボトルネックになるのが導入にかかる費用です。そのため経済産業省では、サービスを提供する事業者に対し、事業費などに要する経費の一部を補助する「探究的な学び支援補助金2023」事業を実施しました。申請にあたっては、探究的な学びを支援するサービス提供事業者が導入実証を行う教育機関と連携し、共に計画を策定することが必須となっており、補助申請は支援事業者が行います。支援事業者には自己負担が発生するものの、教育機関には費用負担がかかりません。
 同事業には約80の支援事業者が申請し、支援事業者が提供するサービスを導入実証した学校はのべ4,000校にのぼりました。支援サービスを導入した学校からは、「探究学習の教材を今後学校に導入するか判断するにあたり、この経済的な補助によって、まずは『試す』ことができたのは本当によかった」といった感想が寄せられており、多くの学校でサービスを引き続き利用しています。
 引き続き経済産業省では、教職員の業務の削減・効率化に関連した学校支援サービスの導入を行う事業者に対する補助金の導入を行います。(HPリンク
 学校現場で新しいサービスを、しかも学校や家庭に経済的な負担が伴う導入には一定のハードルがあるでしょう。だからこそまずは、「探究先生」や「体験&研修会」で、支援サービスがどのようなものかを知ること。そして、初年度は補助金を活用して試しに使ってみること。そこで、子どもたちの成長や先生方の負担軽減など、具体的な成果を実感してから、次年度以降は学校などの予算で本格導入するという流れで、探究学習や情報教育の一層の拡充を一歩ずつ進めてみてはいかがでしょうか。

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※この記事は、令和5年度「学びと社会の連携促進事業「未来の教室」(学びの場)創出事業」で作成した、「未来の教室」通信を全文転載しているものです。
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《未来の教室(経済産業省)》

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