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【NEE2023】協働学習の意見可視化、1人1台端末活用の理科実験など…展示ブースレポート

 2023年6月1日~3日、New Education Expo 2023東京(以下、NEE2023東京)がTFTビルで開催された。この記事では、展示ブースの中から注目の展示製品・サービスを紹介する。

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【NEE2023】協働学習の意見可視化、1人1台端末活用の理科実験など…展示ブースレポート
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 2023年6月1日~3日、New Education Expo 2023東京(以下、NEE2023東京)がTFTビルで開催された。GIGAスクール構想をはじめとする教育ICT、教育DXに関する多岐にわたる製品・サービスが展示されたほか、各分野における専門家によるセミナーも数多く開催され、多くの教育関係者で賑わった。

 この記事では、展示ブースの中から注目の展示製品・サービスを紹介する。

理科における1人1台端末利活用を促進
内田洋行の最新理科実験機器

 NEE2023の主催でもある内田洋行の理科実験機器展示ブースでは、2023年4月に販売開始となった新製品として、音センサー、気温・湿度・気圧センサー、温度センサーが展示されていた。1人1台端末とUSB接続できるこれらのセンサーは、実験で得られたデータを画面上でわかりやすく表示できるだけでなく、波形は画像として、値はCSVファイルとして保存することができ、データを計測・分析し、レポートにまとめるという学びがスムーズにつながる。

PCに接続した気温・湿度・気圧センサー。画面には、計測したデータがグラフとして表示されている

 Webブラウザ上で動作するため、専用のソフトウェアをインストールする必要がないことや、実験データとともにコメント等もあわせて入力、保存できるなど使い勝手にもこだわっている。

 また、これまでは1人1台端末と有線接続していたデジタル生物顕微鏡に、無線接続タイプも登場。これによってiPadを含めすべてのOSに対応することとなり、理科の実験におけるICT利活用を促進したい考えだ。

ほかにも、実物のミシシッピアカミミガメの甲羅を使用した模型や3Dプリンタで作られた生物の骨格模型などが並んでいた

多様な意見をAI分析で可視化
さらなる意見交換を生む「AIAIモンキー」

 アクティブブレインズが提供する話しあい活動サポートツール「AIAIモンキー」は、道徳をはじめとするさまざまな協働学習の手助けとなるブラウザアプリだ。児童生徒から集めた意見をAIが分析し、キーワードをカラフルに表示する「わくわくの実」機能が特徴的だ。

1回目の集計結果(画面左)をもとに話しあい、2回目の集計ではより多様な意見が集まった(画面右)

 「わくわくの実」の集計結果画面では、多数派の意見が大きく中央に表示される一方、少数意見のキーワードも一目で確認できる。

 導入校からは、多様な意見に触れることができ、ユニークな意見にもスポットが当てやすいため、全員参加型の協働学習が実現できた、との声があがったという。

 そのほか、選択型の設問では集計結果を表示してクラス全体の傾向を把握する「意見分類」機能、授業中の意見から学習後の振り返りまでを授業ごとに1ページで確認できる「意見一覧」機能もあり、主体的・対話的で深い学びの実践に役立つことだろう。

全米No.1を獲得
デジタル×リアルのSTEAM教材「OSMO」

 Tangible社が開発し、日本では学研ステイフルが販売するSTEAM教材「OSMO」は、iPadと組みあわせることで使用できる製品。元Googleのエンジニアが開発に携わり、米国では31,000以上の教室・学校で採用されているという。

 その特徴は、専用のツールをiPadに取り付けることで、デジタルとリアルの両方で学ぶことができるという点。たとえば、iPadの画面上に表示された図形パズルの例を見ながら、実際に手元のピースを動かし、正しい位置に置けば画面が連動して表示が変わる。子供は実際に手で物を触れつつ、テクノロジーを活用した遊び、学びが実現できる製品だ。

iPadに接続した専用ツールで、手元のピースのようすを検知し、連動する

 OSMOには、パズルやプログラミング、絵描き、計算、そしてそれらを生かした課題解決能力など、さまざまな能力を遊びながら身に付ける教材が揃っている。

保護者との連絡から情報モラルまで
教育クラウドサービス「エデュキューブ」

 鈴木楽器製作所のグループ企業であるスズキ教育ソフトが提供するクラウドサービス「エデュキューブ」は、校務・授業支援、デジタル教材などがまとまったクラウドサービス。

 保護者との連絡ツールでは、欠席連絡や連絡網、アンケート等をアプリ上で行い、業務の効率化をはかることが可能だ。欠席連絡のデータは、もちろん同社の校務システムとも連携する。

 授業のシーンでは、複数のワークシートテンプレートが利用できる。児童は、各授業での回答内容を手軽に振り返ることが可能で、自身の学びを客観的に振り返ることができる。教員目線では、回答データを単元ごとなどで集計・比較することで、学習の定着度把握に役立つ。

 また、各教科の学習の中でプログラミングを学ぶことができる「教科deプログラミング」や、常に最新の内容が更新される情報モラル教材もワンクリックで利用可能。小学校におけるICT利活用に欠かせない機能がまとまっている。

各教科の学びと関連したプログラミング教材が活用できる

 また、小学校向けに「メロディオン」などの楽器販売を行ってきたグループの知見を生かした学習支援教材も提供しており、学校生活のさまざまなシーンで活用できる効果音をワンボタンで使用できるスクールサウンドボックスも展示されていた。

授業やイベントで活用できる「スクールサウンドボックス」

 2023年6月9日~10日には、OMM(大阪マーチャンダイズマート)を会場にNEE2023大阪も開催される。

《多賀秀明》

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