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慶應×ビズリーチ、ディープテック領域の起業支援で協定締結

 慶應義塾とビズリーチは2022年12月15日、未来の新産業創出支援を目的に連携協定を締結した。研究者と経営プロ人材のマッチングを図る「慶應版 EIR(客員起業家)モデル」を構築し、大学発のディープテックスタートアップの起業を支援する。

事例 企業×学校
慶應義塾とビズリーチ、ディープテックスタートアップ創出を目指し連携協定を締結
  • 慶應義塾とビズリーチ、ディープテックスタートアップ創出を目指し連携協定を締結
  • 第1弾「慶應版 EIR(客員起業家)モデル」の公募

 慶應義塾とビズリーチは2022年12月15日、未来の新産業創出支援を目的に連携協定を締結した。研究者と経営プロ人材のマッチングを図る「慶應版 EIR(客員起業家)モデル」を構築し、大学発のディープテックスタートアップの起業を支援する。

 大学発スタートアップは、国内でも2015年以降増加傾向にあり、研究成果に基づいたものや、テクノロジーを使い世界共通の社会課題の解決を目指すものが多く、イノベーションの担い手として期待が寄せられている。一方、経済産業省の調査によると、2016~2020年の5年間における国内の設立数は米国の2割程度にとどまっている。

 慶應義塾大学は、2021年に大学発スタートアップにおける資金調達額で全国1位、過去3年で企業数を2倍以上に伸ばし私大トップとなった他、実務家教員からなるスタートアップ部門を新設する等、スタートアップの創出・成長支援に注力。経営の三要素「ヒト・モノ・カネ」に関わるさまざまな支援を提供する中、特に「ヒト」の要素に大きな課題を感じていたという。

 優れた研究成果をもっていても起業が難しいケースが数多く発生するのは、経営プロ人材に直接アプローチする方法が不足していることに起因することから、慶應義塾とビズリーチは今回、人材のマッチング等でスタートアップの起業を支援するため連携協定を締結した。

 連携協定では「慶應版 EIR(客員起業家)モデル」を構築し、起業を目指す研究者と副業・兼業の客員起業家をビズリーチ上でマッチングする他、ビズリーチの人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズを活用した客員起業家のデータベース化を実現するとしている。

 慶應版EIRモデルの第1弾は、世界初となる光源技術の実用化を目指す、慶應義塾大学理工学部物理情報工学科の牧英之教授と共に起業する客員起業家を、副業・兼業限定で募集する。募集期間は2022年12月15日~2023年1月11日、ビズリーチから申し込む。 なお、このモデルにおける「客員起業家」とは、研究者に伴走しながら起業を目指す経営プロ人材のこと。起業経験者や新規事業立ち上げ経験者等、0→1フェーズに必要な事業計画策定、マーケティング、ファイナンス等のスキルをもち、起業の際には経営者(CEO/COO)のポジションを担うことを想定している。

 今後両者は、将来的にグローバルで活躍できる世界レベルのスタートアップの創出を推進するとともに、慶應義塾は2026年までに300社のスタートアップ創出、ビズリーチはこの取組みをモデルケースとし他大学への展開も視野に入れる。


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