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大学定員に特例、改定案パブコメ開始…文科相7/29会見

 あべ文部科学大臣は2025年7月29日、記者会見を行い、優秀な留学生の獲得に向け、大学の収容定員を緩和する改正案を公表し、25日からパブリックコメントの実施を開始したと発表した。

教育行政 文部科学省
あべ俊子文部科学大臣記者会見(2025年7月29日)
  • あべ俊子文部科学大臣記者会見(2025年7月29日)

 あべ文部科学大臣は2025年7月29日、記者会見を行い、優秀な留学生の獲得に向け、大学の収容定員を緩和する改正案を公表し、25日からパブリックコメントの実施を開始したと発表した。

 今回の改正案では、優秀な留学生の受け入れ拡大を計画する大学の学部を文部科学大臣が認定し、特例として学部の収容定員の超過を一定程度認める。あべ文部科学大臣は、多様な国・地域からより多くの優秀な外国人留学生を受け入れることは、国内のグローバル人材育成を進めるうえで重要であると述べ、引き続き、大学の国際化を推進する意向を示した。

 一方、増加する外国人生徒の教育環境を整備するため、日本語指導が必要な児童生徒に対する指導体制の確保・充実が課題となっている。日本語指導が必要な児童生徒数は2023年度に約6.9万人と約10年間で2倍に増加。国内の日本語教師の約半数がボランティアである現状を踏まえ、文部科学省では、ボランティアを含む地域の日本語教育人材の養成研修を支援している。また、日本語教育機関の認定制度や国家資格としての登録日本語教員制度を活用し、日本語教育の水準向上に努めている。

 会見では、いじめの未然防止についても言及。あべ文部科学大臣は、安全で安心な学校や学級を児童生徒自身が主体的に作ることが重要だが、1つの取組みだけでは実現できないと強調した。2025年度は全国4か所でいじめの未然防止教育のモデル構築推進事業を展開し、この成果を教育委員会等に周知。引き続き、いじめの未然防止に積極的に取り組む方針であると語った。

《川端珠紀》

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