文部科学省は2022年12月5日、2023年度(令和5年度)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で英語の「話すこと」に関する調査を実施する方針を示し、専門家会議で了承された。児童生徒が活用するGIGA端末や文部科学省CBTシステム「MEXCBT(メクビット)」を用い、オンライン方式で調査する。
12月5日開催の第7回全国的な学力調査に関する専門家会議において、2023年度全国学力テストの実施要領やオンライン実施の概要案が公表された。
2023年度全国学力テストは、小学6年生と中学3年生を対象に2023年4月18日に実施する。やむを得ない事情等がある場合に調査実施日を変更できる後日実施の期間は、4月19日~28日。教科に関する調査では、「国語」「算数・数学」に加え、中学校で「英語」を行う。全生徒を対象とした「中学校英語」の悉皆調査は、2019年度(平成31年度)に続き2回目となる。
中学校英語「話すこと」調査は、文部科学省CBTシステム「MEXCBT」を活用したオンライン方式とし、ネットワーク環境等を考慮して調査実施日を分散。4月18日の調査日当日は、文部科学省が抽出した500校程度で実施し、結果は全国値として公表する。残り約9,000校については、4月19日~5月26日のうち文部科学省が指定する日に実施し、結果は参考値として各教育委員会や学校、生徒に返却する。
ICT端末等を用いたオンライン方式は、児童生徒質問紙調査の一部でも導入。各学校の希望を踏まえ、小学校で最大80万人分、中学校で最大20万人分をオンライン方式で調査する。中学校ではMEXCBTを活用するが、小学校ではMEXCBTは使用せず、調査委託事業者が用意するオンラインシステムを用いる。オンライン方式を希望しない学校は、紙で実施する。
質問紙調査には、英語、国語、学習指導要領、自己肯定感・規範意識、部活動に関する項目を重点的に盛り込む。また、次期教育振興基本計画に向けた検討状況やGIGAスクール構想の推進を踏まえ、Well-beingやGIGAスクール構想に関連した質問項目の充実を図る。