小学館グループのSasaeL（ササエル）は2024年8月22日、生成AIを活用したクラウド統合型校務支援システム「SasaeL 校務」の開発と、2025年度「無償トライアル」提供の実施を発表した。学校現場における働き方改革を支援し、次世代の校務DXを推進する。
学校現場における「働き方改革」は、文部科学省が掲げる「次世代の校務DX」における重要テーマの1つとなっている。同省はデジタル行財政改革会議において、「生成AIを校務で活用する学校を2025年度中に50%にする」「クラウド環境を活用した校務DXを積極的に推進している学校を2026年度中に100%にする」としており、生成AIをはじめとする最新技術の校務への導入や、活用による先生の業務削減・効率化は喫緊の課題であるといえる。
そこでSasaeLは、先生が校務DXによる働き方改革を実現することを目指し、クラウドの統合型校務支援システムに生成AIを活用した「SasaeL 校務」を新たに開発した。出欠管理・成績管理・指導要録・調査書など「児童生徒管理」、週案簿・学校日誌・保護者連絡・帳票出力など「その他 校務」、予定表・アンケート・文書管理など「グループウェア」、健康診断管理・保健室来室管理・体力テストなど「保健管理」といった機能を搭載している。
生成AIを活用した文章作成、授業計画のたたき台など校務を支援するAIアシスト機能により、先生の業務効率化と負担軽減を推進。また、学校経営・学級運営・教育政策に必要な情報を自動で集計、分析、可視化するダッシュボード機能を搭載する。「SasaeL 校務」を中心とした学習系データなど、周辺ツールと連携し収集したデータはダッシュボードで可視化され、横断的な分析も可能になるという。
さらに、教師向け教育情報メディア「みんなの教育技術」（小学館）と連携し、雑誌創刊以来長年にわたって蓄積してきた先生のための膨大なコンテンツを活用。授業アイデア、学級経営、学校行事、所見文例など先生に役立つ情報を取得できるようにすることで、現場の先生を支援する。
2025年度中、全国の教育委員会・小中学校を対象に「SasaeL 校務」のサービスを無償提供する。まずは教育委員会内のみなど、一部からのトライアルも可能。無償利用期間は2025年4月から2026年3月末までの最大1年間。応募条件は、「SasaeL 校務」のサービス開発ヒアリングへの協力と、2026年度以降の「SasaeL 校務」の有償利用を検討すること。オンラインにてサービス詳細の紹介・導入に向けた個別相談を実施するため、希望する団体はSasaeLのWebサイトから申し込むこと。
◆クラウド統合型校務支援システム「SasaeL 校務」無償トライアル
募集対象：自治体の教育委員会
利用対象：小学校・中学校の全学年
無償利用期間：2025年4月～2026年3月末（最大1年間）
応募条件：
・「SasaeL 校務」のサービス開発ヒアリングに協力すること
・2026年度以降の「SasaeL 校務」の有償利用を検討すること
※応募自治体数が上限に達し次第、締め切る
応募方法：「SasaeL」のWebサイトにある応募フォームより、オンライン個別相談に申し込む
