2024年6月6日~8日、New Education Expo 2024東京(以下、NEE2024東京)がTFTビルで開催されている。会場内は、GIGAスクール構想をはじめとする教育ICT、教育DXに関するさまざまな製品・サービスが展示されているほか、各分野における専門家によるセミナーも数多く開催され、多くの教育関係者で賑わっていた。
この記事では、NEE2024の主催でもある内田洋行の展示ブースの中から注目の展示製品を紹介する。
黒板やホワイトボードが大型の電子黒板に変身
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2024年7月リリース予定の電子黒板ユニット「e-黒板ワイド」は、既存の黒板やホワイトボードにレーザーユニットとカメラユニットを設置することで大型電子黒板として活用できる製品。複数のユニットを設置すれば横方向に連結させることができるため、大規模なタッチスクリーン画面が完成する。指で操作や書き込みができる点も特長で、複数人で大画面に同時に書き込むことも可能だという。
子供の成長にも柔軟に対応できる凸凹いす
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特別支援教育教材の展示ブースに展示されていた「凸凹いす シートセット」は、特別支援教育に携わる先生のアドバイスをもとに開発された姿勢保持のための新製品。椅子の背もたれと座面に弱粘性のテープ加工が施されたシートを貼り、付属のすべり防止パーツ、かまぼこパーツをそれぞれの座り方に合わせて配置していくことで良い姿勢を保って座ることを補助するという。パーツはマジックテープで簡単に取り外しができるので、座り方・体格に合わせて微調整できる点も特長だ。
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特別支援教育ブースにはほかにも、個人ブースとしても、カームダウンハウスとしても使える「屋根付きおりたたみシールド(簡易カームダウンハウス)」や、天然芝にそっくりなパイルが詰まった室内用マット「まきばのふかふかラグマット」、机に座っているときに足を揺らすことで集中力アップする「揺れる足台」など、さまざまな工夫をこらした製品が多数展示されていた。
業界初の顕微鏡でより深い学び・新しい学びに貢献
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「マルチファンクション生物・実体顕微鏡」は、双眼実体顕微鏡と生物双眼鏡の2つの顕微鏡機能を備えた新製品。これまでは葉っぱの観察をする際、葉っぱの表面と細胞を見るためには2台の顕微鏡を用意する必要があったが、「マルチファンクション生物・実体顕微鏡」1台で、表面は光を通さずに高倍率で、細胞は下から光を当てて透過して観察することができるようになる。顕微鏡カメラで撮影すれば、GIGA端末に表示することも可能だ。2台の顕微鏡を購入するよりもリーズナブルになる点もメリットだという。
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ほかにも、GIGAスクール端末を活用できるデジタル顕微鏡やデジタル顕微鏡カメラ、音の波形などを画面上で表すサイエンスWebセンサーなども展示されていた。また、全国の学校がリアルタイムにインターネットでつながっている「IoT百葉箱」は、全国各地で取得したデータがリアルタイムに見られる点が面白かった。
STEAMシリーズの家具は協働的なモノづくりをサポート
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教育施設ブースには、新しい時代の学びを実現するSTEAMシリーズの製品が展示されていた。重厚な天板を備えたSTEAMテーブルは、1か所のレバー操作ですべてのキャスターのロックができるほか、天板の下が収納スペースになっている。テーブル横に展示されていたSTEAMボードは、ホワイトボードの裏に小さな穴がたくさん空いており、授業で使う道具などをひっかけておくことができる。道具の管理が煩雑にならず、効率良く授業を進めることができる。
会場内には、子供たちの学びをサポートするためのさまざまな製品が数多く展示されており、これからの教育への期待と可能性を感じることができた。NEE2024東京は、明日6月8日まで開催。大阪会場は、6月14日・15日の2日間、大阪マーチャンダイズ・マート(OMM)で開催される。