アドビと立命館は2023年9月29日、新たな価値創出を担う人材育成を目指し、その実現に必要な連携・協力を行うことに合意し、協定書を締結した。2024年4月より、立命館の社会課題解決と人材育成のためのプログラム「QULTIVA」の共同開発を行うという。
立命館は、学園ビジョン「R2030」において「新たな価値を創造する次世代研究大学」と「イノベーション・創発性人材を生み出す大学」を目指すべき姿として掲げている。このために、社会で通用するデジタルスキルやAI活用のリテラシーを身に付け、実際の社会課題に取り組む機会の創出が必要と考えていたという。
一方、アドビは2024年4月からスタートする立命館の社会課題解決と人材育成のためのプログラム「QULTIVA(カルティバ)」において、独自の新たなプログラムを立命館と共同開発するとともに、AIと3D、メタバースの世界、コロナ後の世界、生成AI系など 、最新のテクノロジーや社会課題をテーマにしたセミナーやデジタルスキル育成のための講座や教材の提供を行うとしている。
協定により、立命館のすべての附属小学校、中学校、高校、大学の学園全体約5万人の児童・生徒・学生に対し、デジタルクリエイティブ活動や発想力を育む機会の支援を行い、クリエイティブなデジタルリテラシーの底上げと創発性人材育成プログラムの共同開発を行う。
まず基礎として、アドビによる講座実施、教材の提供などを実施し、応用として時代に即したテーマによる連続・単発セミナーを定期的に開催する。また、活用として立命館独自の社会課題解決人材育成プログラム「QULTIVA(カルティバ)」のアドビ連携版を開発する。同時に、これらの持続的実現発展のための教職員・学生へのスキル育成支援を行うとしている。
立命館総長の仲谷善雄氏は、「複雑化する社会課題の解決や新たな価値の創造にとって、AIをはじめ急速に進化するIT技術や最先端のデジタルスキルを習得し活用することは極めて重要です。今回の協定締結を機とした連携が、児童・生徒・学生にとって未来を切り開くステップとなることを大いに期待しております」とコメント。
また、アドビのデジタルメディアWWフィールド セールス&カスタマーサポート担当上席副社長兼アドビ社長のクレア ダーレイ氏は「今、デジタルツールはAIによりさらに進化して、人間の想像力をはばたかせ、創造性を高めるためのベストフレンドになりつつあります。 今後、立命館様が構想する次世代の人材育成のため、アドビがグローバルで持つ知見を生かして貢献してまいります」とコメントしている。