京都橘大学と滋賀大学は2024年6月4日、それぞれの特色と教育研究資源を生かし、有為な人材の育成や教育の充実、研究の推進に寄与することを目的として、連携協定を締結した。これまでの連携関係をより高めて、地域社会の発展と人材の育成に尽力していくとしている。
滋賀大学は「文理融合大学」として、Society 5.0時代に必要とされる基礎力であるリベラルアーツやデータサイエンス・ AIリテラシーをもとに、専門×データサイエンス・AIの掛けあわせにより分野横断型の応用力を育成する教育に取り組んでいる。
京都橘大学は、AI時代を牽引する人材の育成を目的として、2021年に工・経済・経営の3学部を同時に開設。学部を超えて学びあうクロスオーバー教育や全学部生を対象にした情報学の知識・スキルが習得できるカリキュラムなど、文理横断の学びにより総合知の涵養を目指している。
両大学の代表的な取組みには、文部科学省採択の「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」を通じた、データサイエンス・AI領域の共創プラットフォーム構築がある。この事業で、滋賀大学は「イニシアティブ棟」、京都橘大学は「iCS研究デザインスタジオ」をキャンパス内に建設し、多様な機関等との共同研究や社会実装実験を進めている。また、人材育成・研究支援などデータサイエンスに関する研究機能の強化を図っている。
そのほか、文部科学省の2022年度「成長分野における即戦力人材輩出に向けたリカレント教育推進事業」に採択された、京都橘大学の情報学の体系的知識獲得を目指したリスキリング・プログラムにおいて、滋賀大学の教員も協力して講座を展開している。
今回、これまでの情報学分野における連携・協力のみならず、相互の強みや特色を生かした全学規模の連携を図っていこうと、協定締結に至ったという。今後は、学生の教育・研究、学術研究、リカレント教育、文化・芸術の向上のための活動などで、連携・協力していくという。