日本視聴覚教育協会は、全国自作視聴覚教材コンクールの応募要項を発表した。同コンクールは、視聴覚教材の制作技法だけでなく、その必要性や具体的な利用方法を審査することを目的としている。応募締切は2025年6月6日で、入賞発表は同年9月に行われる予定だ。
視聴覚教材の自作と活用は、学習の多様化に伴い、ますます重要性を増している。市販教材だけでは学習の成立が難しいため、地域の歴史や文化に根ざした教材が求められている。このコンクールは、学習の場で実際に役立つ視聴覚教材の自作活動を促進し、他の学校や地域での活用にも寄与することを目指している。
応募資格は、学校教職員や指導主事、教員養成大学の学生、社会教育主事、公民館主事、視聴覚センター職員など。ただし、視聴覚教材を制作することを職業とする個人や団体は除外される。
募集作品は、特定の教科や領域の学習を支援する視聴覚教材で、学校や生涯学習施設で実際に使用されたものが対象となる。映像教材やデジタルコンテンツ、紙しばいなどが含まれ、制作意図や活用目的に適したものであれば、長さや量に制限はない。
審査は、文部科学省初等中等教育局学校情報基盤・教材課長の寺島史朗氏をはじめ、東京学芸大学名誉教授の篠原文陽児氏、関東学院大学教授の吉田広毅氏、東京情報大学講師の伊藤敏朗氏らが担当する。最優秀賞には文部科学大臣賞が授与され、各部門で1点が選ばれる。優秀賞は各部門で8点以内、入選は10点以内とされている。
応募方法は、応募様式に従い必要事項を記入し、映像教材やデジタルコンテンツはDVDやUSBに保存して3部複製する。また、教材の構造や再生環境を示す解説書を3部添付する必要がある。紙しばいの場合は本体を送付し、台本や録音物を3部添付する。
応募作品の著作権は応募者に帰属するが、主催者が審査や広報のために複製する場合がある。入賞作品については、主催者が実施する事業で利用されることがある。
応募や問合せは、日本視聴覚教育協会内の「全国自作視聴覚教材コンクール審査委員会」宛に郵送または宅配便で行う。詳細な応募要項や様式は、同協会のWebサイトからダウンロードできる。