東京都教育委員会は、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の次期事業者に、英国の公的な国際文化交流機関である「ブリティッシュ・カウンシル」を選定し、2023年7月13日付で発表した。当初から運営に関わるベネッセコーポレーションは応募していない。
中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)は、2022年度(令和4年度)より東京都内の公立中学校第3学年生徒を対象に実施。日ごろの学習で身に付けた「話すこと」の力をESAT-Jで評価し、テスト結果は都立高校入試に活用される。
東京都教育委員会は、5月29日~6月9日の期間に行った次期事業者募集において、ブリティッシュ・カウンシルから1件の提案の受け付けた。審査は6月30日に行い、最優秀事業応募者として決定している。
ブリティッシュ・カウンシルは英国の公的な国際文化交流機関。世界最大級の受験者数を誇る英語運用能力評価試験「IELTS(アイエルツ)」運営のほか、国内外を問わず教育省や教育委員会などと連携し、英語教育をサポートするプロジェクトを多数展開している。
審査委員会の総合評価では、世界規模で実施している資格・検定試験の実績により、問題作成や採点・評価で、安定した試験運営ができる基盤が整っていることに加え、タブレット端末などの機材が準備でき、安定的・継続的な事業運営が可能であること。また「使える英語力」の向上のための理念を共有し、実現に向けた強い熱意を有していることの3点が高く評価されたという。
2023年11月実施予定のESAT-J(中学3年生対象)は、これまで通りベネッセが担当。ブリティッシュ・カウンシルは、2023年度から新たに追加された中学2年生対象の「ESAT-J Pre2」および、中学1年生対象の「ESAT-J Pre1」から運営を行う。協定期間は2023年度~2028年度まで。