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富山県、2038年までに県立高20校へ…大規模校は富山市内に1校設置

 富山県教育委員会は2025年8月21日、新しい県立高校の姿をまとめた「新時代とやまハイスクール構想」実施方針(素案)を公表した。現在34校ある県立高校(全日制)を再構築し、2038年までに新たな学校「新時代とやまハイスクール」として20校を整備する。大規模校は当初の方針を見直し、480人規模の高校1校を設置する。

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2038年度までに実現を目指す県立高校の姿(基本的な考え方)
  • 2038年度までに実現を目指す県立高校の姿(基本的な考え方)
  • 各期における配置の姿
  • 学校規模別の設置方針
  • 2038年度における県立高校の配置の姿(エリア・学校規模・学校数)
  • 各期の方向性
  • 「新時代とやまハイスクール」の学校像
  • 「新時代とやまハイスクール」の学校像
  • 「新時代とやまハイスクール」の学校像

 富山県教育委員会は2025年8月21日、新しい県立高校の姿をまとめた「新時代とやまハイスクール構想」実施方針(素案)を公表した。現在34校ある県立高校(全日制)を再構築し、2038年までに新たな学校「新時代とやまハイスクール」として20校を整備する。大規模校は当初の方針を見直し、480人規模の高校1校を設置する。

 富山県は、2025年3月発表の「新時代とやまハイスクール構想」基本方針に基づき、今後の県立高校のあり方を検討。これまで4回開催した「新時代とやまハイスクール構想検討会議」の意見を踏まえ、「新時代とやまハイスクール構想」実施方針(素案)を取りまとめた。

 「新時代とやまハイスクール構想」では、2038年までに実現を目指す県立高校の基本目標を定め、それを実現するため、現在のすべての県立高校(全日制)を再構築して新たな学校「新時代とやまハイスクール(新時代HS)」を設置する。

 「新時代HS」は、基本目標の実現に必要と考えられる教育内容を組みあわせた大規模・中規模・小規模の学校で構成。具体的には、「大規模/総合選択」「中規模/プログレス」「中規模/STEAM」「中規模/グローバル」「中規模/未来探求」「中規模/実践」「小規模/地域共創」という7つの学校像を示している。

 学校規模は、大規模校が「1学年480人(12学級)規模」、中規模校が「1学年160人(4学級)~280人(7学級)規模」、小規模校が「1学年120人(3学級)以下の規模」。基本方針では、大規模校について「320人以上の規模で県東部と県西部に各1校の設置」としていたが、「より大きな480人規模の高校を県内に1校設置」の方針に見直す。大規模校1校は、県全域からの通学を考慮し、公共交通機関の利便性が高い富山市内の県有地(県立高校敷地など)を活用して新築する。

 県立学校の学校数の目安は、2038年度以降もさらに中学校卒業予定者数が減少することを踏まえ、現在の34校から、20校(大規模1校、中規模15校、小規模4校)とし、東西にバランスよく配置する。エリアと学校数は、中規模校が県西部6校、県東部9校、小規模校が県西部2校、県東部2校。

 職業系専門学科からなる学校は、充実した施設設備が必要となる工業科などで構成し、県東部と県西部にそれぞれ設置する。各学校の学科構成は、これまでの普通科と職業科の比率などを踏まえ、今後詳細を検討する。

 各期の配置数は、第1期(2028年ごろ)が30校程度、第2期(2033年ごろ)が26校程度、第3期(2038年ごろ)が20校程度。「新時代HS」は、第1期5校程度、第2期12校程度、第3期20校程度へと整備を進め、「新時代とやまハイスクール構想」を完成させる。

《奥山直美》

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