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スマートスクール推進モデル校ICT活用率…全国平均の2倍

 兵庫県加古川市のスマートスクール推進モデル校である市立加古川中学校の生徒のICT活用率は、全国平均の約2倍であることが、同市教育委員会が2023年1月13日に発表した調査結果から明らかとなった。ICT授業が学習に役立つと考える生徒は9割弱にのぼった。

事例 ICT活用
1・2年生時に受けた授業で、PC・タブレット等のICT機器をどの程度使用しましたか
  • 1・2年生時に受けた授業で、PC・タブレット等のICT機器をどの程度使用しましたか
  • 大型モニターを使った学習は、自分にとってわかりやすいと思いますか
  • 先生が黒板だけで授業する場合と比べると、大型モニター等も使って授業するほうが学習の役に立つと思いますか
  • 学校に自分専用のchromebookがあると、学習に役立つと思いますか
  • 授業イメージ

 兵庫県加古川市のスマートスクール推進モデル校である市立加古川中学校の生徒のICT活用率は、全国平均の約2倍であることが、同市教育委員会が2023年1月13日に発表した調査結果から明らかとなった。ICT授業が学習に役立つと考える生徒は9割弱にのぼった。

 兵庫県の加古川市教育委員会は、2021-2022年度の2年間、市立加古川中学校をスマートスクール推進モデル校に指定し、ICTを効果的に活用した授業実践研究を推進。同中学校ではICTを活用した授業に関して生徒にアンケート等を行い、今回、調査結果を公表した。アンケートは、2021年6月(1回目)、2022年3月(2回目)、2022年6月(3回目)に実施。

 まず、「1・2年生時に受けた授業で、PC・タブレット等のICT機器をどの程度使用しましたか」という質問には、41.5%が「ほぼ毎日使用した」と回答。全国学力・学習状況調査の全国平均21.6%の約2倍に達し、日々の授業において頻繁に活用できていることがわかった。

 次に、「大型モニターを使った学習は、自分にとってわかりやすいと思いますか?」と質問したところ、最終的に86.8%が「わかりやすい」と回答。ICT機器を活用した授業に対して「わかりやすい」と答える生徒が多く、学びに対するモチベーション向上にも寄与していることがわかった。

 また、黒板だけで授業する場合と比べ、ICT機器を使って授業するほうが学習に役立つと考える生徒が87%以上、学校に自身専用のICT端末があると学習に役立つと感じている生徒が89%以上にのぼり、「ICTの活用が学習効率を高める」と考える生徒が多いことも明らかとなった。

 加古川市では、個々の普通教室に直接、光回線を1本ずつ敷くという全国的にみてもめずらしい取組みを行っている。2022年9月からは市内の小学校17校339教室、中学校7校125教室で光回線サービスの利用を開始し通信の高速化を実現した。2023年度は、すべての市内小・中学校の教室に光回線を導入し、学校では光回線、家庭等では「地域BWA(広帯域移動無線アクセス)」を活用できるハイブリッド型の通信環境を構築し、GIGAスクールをさらに進める。

《川端珠紀》

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