ベネッセコーポレーションは2022年11月12日と15日、小冊子「ミライシード活用事例BOOK 2022年度秋版」発刊にあわせ、タブレット学習用ソフト「ミライシード」を使ったICT活用の事例共有ウェビナーを開催。冊子に掲載された事例を実践する3名の先生が登壇し、2学期以降、より主体的・対話的で深い学びにつながる授業を実施するためのヒントを発表した。
石川県の公立小学校教諭の田野健先生からは、「考え方」を問う授業でありがちな「時間内に全意見を取り上げづらい」という問題を解決する事例を共有。子供たちにカードを自由に提出させることで意見交流の時間が確保できるこの方法は、学年・教科・単元を問わず展開できる。
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東京都の公立小学校教諭の高橋蔵匡先生は、発表の相互評価から聞く観点を養い、伝える力を向上させる事例を紹介。「座標軸」スタンプ機能や「コメント」の活用で、児童同士で具体的な改善につなげていく。
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大阪府の公立中学校教諭の佐納達平先生からは、単元のまとめで活用できる「人物投票」の事例が共有された。興味をもちやすいテーマや方法を用いることで生徒が目標を意識して取り組むことができる。
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後半のクロストークでは、理科や家庭科での実践方法や深い学びを実現するためのポイントが話題に。理科では実験動画の見返しや「考え方」を問う際の意見交流が可能であり、家庭科では汚れている校内個所の写真を撮り掃除の計画を立てる等、学びを発展させることができる実践例が紹介された。
また、「デジタルを使った学習を深い学びにつなげるには?」という本質的なテーマについて、
新しいものをプラスするのではなく、子供に何を還元できるかが大切(田野先生)
先生も生徒も楽しいと思える学びが本質的な深い学びになる(高橋先生)
等の心強いメッセージが発信された。
参加した先生からは、「何をどのようにして授業づくりをするのか、明確にわかった。子供たちにつけさせたい力に焦点をあてつつ、ツールを活用して子供たちに還元したい」「大変参考になり、子供が主体となって授業に参加するための有効な活用だと感じた。日本の教育の素晴らしさと、新しいICT環境のベストミックスを私も考えていきたい」等の声が聞かれた。
さらに、先生同士のコミュニティ「まなびDXラボ」の募集も開始。単発のウェビナー開催ではなく、有識者のセミナーや雑談等まで、継続的に全国の先生とつながり学びあう場を展開する。「まなびDXラボ」の詳細は、Benesse「ミライシードファンサイト」で確認できる。
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