文部科学省は2026年3月9日、高等学校等就学支援金制度の拡充に向けた「高等学校等就学支援金の支給に関する法律の一部を改正する法律案」について国会で審議入りしたと発表した。翌10日には、中学校35人学級の実施などを行うための法案についても国会審議入りし、4月1日の施行に向けて十分な審議と速やかな可決を求めている。
高等学校等就学支援金制度は、高校などの授業料負担を軽減するため国が支援金を支給する制度。今回の改正案では、いわゆる「高校無償化」を実現するための制度拡充として、保護者の収入による制限を撤廃し、所得状況にかかわらず支援金を受給できる仕組みに見直す。これにより、家庭の経済状況に左右されず希望する教育を受けられる環境整備を図る。
また、支給対象者の見直しも行い、制度の趣旨を踏まえ、日本国籍を有する者や特別永住者、永住者など一定の在留資格を有する者などに整理する。あわせて、都道府県が実施する就学支援金の支給にかかる費用負担の仕組みも見直し、国の負担割合を従来の全額負担から4分の3負担へと改める内容が盛り込まれている。
制度改正により支給対象から外れる可能性がある在学者については経過措置を設け、従前の制度による支援を継続できるよう配慮する方針。施行は2026年4月1日を予定しており、施行後3年以内に制度の運用状況を踏まえた見直しを検討する規定も設ける。
また、中学校35人学級の実施などを行う「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案」についても審議を開始。約40年ぶりに中学校の学級編制の標準を引き下げるなど、学級編制と教職員定数の標準の改善を通じて、子供たちひとりひとりのニーズに応じたきめ細かな指導体制の整備と教師の働き方改革の推進を図る。同法案についても施行は4月1日を予定。2026年度は新中学1年生を対象に実施し、段階的に導入する計画となっている。
文部科学省の松本洋平大臣は両法律案について、衆議院文部科学委員会に対し十分な審議を行ったうえで、速やかに可決に至るよう求めている。










