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情報システムのクラウド化、93.2%の大学で導入…国立大100%

 情報システムをクラウド化している大学は754大学と全大学の93.2%を占め、用途は管理運営基盤がもっとも多いことが、文部科学省が2022年3月25日に発表した調査結果より明らかになった。

教育行政 文部科学省
情報システムのクラウド運用
  • 情報システムのクラウド運用
  • クラウドの用途
  • 学内ネットワークの通信速度
  • 情報リテラシー教育の実施割合、「情報セキュリティ教育」の実施割合
  • 「倫理・マナー教育」
  • 研究データポリシーの策定状況
 情報システムをクラウド化している大学は754大学と全大学の93.2%を占め、用途は管理運営基盤がもっとも多いことが、文部科学省が2022年3月25日に発表した調査結果より明らかになった。

 文部科学省は、国公私立大学の図書館やコンピュータ・ネットワーク環境の現状を明らかにし、その改善・充実への基礎資料とするため、2005年度(平成17年度)より学術情報基盤実態調査を毎年実施している。2021年度(令和3年度)は、国公私立大学計809大学を対象に実施し、回答率は100%だった。学内ネットワーク等の調査基準日は2021年5月1日。

 学内ネットワークを有する809大学のうち、学内ネットワークの通信速度が10Gbps以上の回線を整備している大学は312大学(38.6%)で前年度より40大学増加。また、対外接続を行っている809大学のうち、通信速度10Gbps以上の回線を整備している大学は236大学(29.2%)で、前年度より48大学増加した。

 情報リテラシー教育を実施している大学は、全体の96%にあたる777大学。そのうち、全学生を対象に実施している大学において、「情報セキュリティ」を取り上げている大学は542大学(69.8%)、「倫理・マナー」を取り上げている大学は570大学(73.4%)だった。

 2021年度調査から加わった研究データポリシーの策定については、策定済みの大学は219大学(27.1%)だった。内訳は国立大学が21大学(24.4%)、公立大学が25大学(25.5%)、私立大学が173大学(27.7%)。研究データポリシーとは、研究データの管理と利活用について組織として策定した方針のこと。

 情報システムのクラウド化をしている大学は、809大学のうち754大学(93.2%)で、前年度より1.8ポイント上昇。国立大学ではすべての大学がクラウド化を導入。公立大学は88.8%、私立大学は93.0%で導入済だった。用途をみてみると、管理運営基盤95.1%が最多で、教育・学習基盤80.1%、研究基盤18.4%が続いた。
《川端珠紀》

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