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産業DXをけん引する高度専門人材育成事業…大学・高専ら39件採択

 文部科学省は2022年3月11日、「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」実施機関の決定について発表した。公募により採択されたのは、大学31件、短期大学1件、高等専門学校7校、計39件。補助上限額は1件あたり1.5億円を想定。

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デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業
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  • 「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」採択取組一覧
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 文部科学省は2022年3月11日、「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」実施機関の決定について発表した。公募により採択されたのは、大学31件、短期大学1件、高等専門学校7校、計39件。補助上限額は1件あたり1.5億円を想定。

 「デジタルと専門分野の掛け合わせによる産業DXをけん引する高度専門人材育成事業」は、デジタル社会への環境変化に対応した資質・能力を涵養するため、DX教育設備を活用した教育カリキュラム開発や実験・実習の高度化等、「デジタル×専門分野」の教育を進め、日本の産業界等のデジタル化・高付加価値化をけん引する高度専門人材育成を加速することを目的とした事業。大学・高等専門学校において、デジタルと専門分野の教育を掛け合わせた実験・実習カリキュラムを実施するための基盤となる教育設備等に対して支援を行う。

 事業は2021年12月24日~2022年1月26日にかけて公募を実施。大学等から99件の申請を受け付けた後、有識者による委員会での審査を踏まえ、39件の事業が採択された。内訳は、国立大学が筑波大学、九州大学等18件、公立大学が新潟県立大学、名古屋市立大学の2件、私立大学が東京都市大学、龍谷大学等11件。私立短大は滋賀短期大学の1件、国立高専は一関工業高専等6件、公立高専は大阪府立大学工業高専の1件。

 各校が掲げる構想は、お茶の水女子大学「ゲームチェンジにより『クリエイティブ生活産業DX』をけん引する女性アントレプレナーの育成」、名古屋市立大学「芸術と工学が共存する教育の特性を活かした総合デザイナーの育成-DXによるデジタルデザイン教育の開発-」、東京医療保健大学「ヘルスケア産業のイノベーションを加速しwell‐beingに貢献するデジタル人材の育成」、明石工業高専「建設DXをけん引する次世代型エンジニア育成事業」等。製造、建築、防災、インフラ、農業等の理工農系分野にとどまらず、ビジネス、生活科学、食品・流通、介護福祉、栄養等、多様な産業分野のDXに対応した人材育成が提案されている。

 助成は定額補助で、補助上限額は1.5億円。2021年度(令和3年度)補正予算額として46億円が計上されており、補助期間は2021年度内。デジタル競争力で遅れをとっているといわれる日本において、産業DXをけん引する高度専門人材育成事業は、喫緊の課題解決に向けた取組みとなる。採択された実施機関には、さまざまな産業分野においてデジタル化のさらなる加速を支え、DX時代の日本経済成⾧を担う科学技術分野の人材育成の推進を図ることが求められる。
《畑山望》

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