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【大学受験2025】新課程入試「情報」87大学が課す方針

 2025年度からの新課程入試で出題教科となる「情報」について、必須科目や選択科目として「課す・課す方向」と回答した大学は、大学入学共通テストが13%、個別試験が3%であることが、朝日新聞と河合塾による2021年度共同調査「ひらく 日本の大学」の結果からわかった。

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大学入試情報サイト「Kei-Net」
  • 大学入試情報サイト「Kei-Net」
  • 共通テスト、個別試験で「情報」を課すか (c) Kawaijuku Educational Institution.
 2025年度からの新課程入試で出題教科となる「情報」について、必須科目や選択科目として「課す・課す方向」と回答した大学は、大学入学共通テストが13%、個別試験が3%であることが、朝日新聞と河合塾による2021年度共同調査「ひらく 日本の大学」の結果からわかった。

 朝日新聞と河合塾による2021年度共同調査「ひらく 日本の大学」は2021年6~8月、775大学(大学院大学、通信制のみの大学を除く)を対象に実施。655校の協力を得た。

 大学入試情報サイト「Kei-Net」は9月24日、入試・教育トピックスに「新課程入試における教科『情報』の方向性」を掲載。2025年度大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の出題教科に「情報」が追加され、「情報I」の範囲が出題されることを受け、2021年度共同調査「ひらく 日本の大学」の結果について、教科「情報」を中心に新課程入試に向けた検討状況をまとめている。

 これによると、共通テストや個別試験で「情報」を課すかとの質問に対して、全体の7~8割が「検討中」や「わからない」を選択した。「必修科目または選択科目として課す・課す方向(一部の学部・学科・方式含む)」と回答した大学は、共通テストでは84大学(13%)、個別試験では21大学(3%)。全体では87大学(13%)が、共通テストか個別試験のいずれかで教科「情報」を課す方向とした。

 共通テスト・個別試験で「課す・課す方向」としたのは筑波技術大学・東洋大学等、共通テストで「課す・課す方向」としたのは秋田大学・立教大学等、個別試験で「課す・課す方向」としたのは東京情報大学・駒澤大学等。共通テスト・個別試験とも「課さない・課さない方向」としたのは奈良県立医科大学・仙台大学等であった。

 ただし、「課す・課す方向」と回答した中には、一部の学部・学科・方式のみで共通テスト「情報」を利用または個別試験で出題する大学、選択科目の1つとして「情報」を利用・出題する大学等も含まれている。また、共通テスト「情報」の利用については「国立大学協会の方向性や、高校の情報教育の状況等によっては、各大学の利用方針も変わる場合がある」、個別試験での「情報」の出題については「特に現行課程で出題していない大学にとっては、作問等の課題が大きく、実際には出題を見送る可能性もある」と指摘している。

 2021年度調査「ひらく 日本の大学」では、教科「情報」だけでなく、新課程入試全体について不安に感じている点や課題について自由に書いてもらっており、回答大学の約半数が何らかの不安や課題を記載。回答内容をみると、教科「情報」の他、「数学C」や地理歴史・公民、国語等、新学習指導要領や共通テストでの変更が大きい教科・科目の出題や出題範囲等が多くあがったという。

 「新課程入試における教科『情報』の方向性」では、高校の先生方から寄せられた不安や課題を巻末資料として抜粋して紹介。さらに河合塾の情報教員応援サイト「キミのミライ発見」では、高校の先生向けに教科「情報」の授業実践例を学習指導要領の項目別に分類して掲載しており、情報入試を実施する大学、実際の情報入試問題も検索することができる。
《奥山直美》

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