文部科学省は2025年7月4日、2026年度(令和8年度)第1回高等学校卒業程度認定試験より試験科目に追加する「情報」のサンプル問題と解答例を公表した。プログラム表記については、大学入学共通テスト試作問題に準じたものとなっている。
高卒認定試験は、さまざまな理由で高校を卒業できなかった人たちの学習成果を適切に評価し、高校を卒業した人と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験。合格者には、大学・短大・専門学校の受験資格が与えられ、就職や資格試験などにも活用できる。
試験科目は国語・地理・歴史・公民・数学・英語の6科目に加え、理科で「科学と人間生活」と「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の4科目中1科目の合計2科目または、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」のうち3科目のいずれかを必修としている。
2026年度第1回からは、新たに試験科目「情報」が加わる。文部科学省では、これまで「情報」に関する専門家委員会において問題作成に関する検討を実施。今回、作成したサンプル問題と解答例を公表した。
サンプル問題は大問5問(計21問)で構成。すべての問題が4つの選択肢から1つ選ぶ形式となっている。大問1はインターネットなどの基礎知識を問う問題が5問。大問2は会話文をもとに、著作権や肖像権、意見を出すときの原則などを問う問題4問。大問3は、WebページやHTMLファイルなどの知識を問う問題4問。大問4はプログラミングの知識を問う問題4問。大問5は、グラフやデータの分析などに関する問題を4問出題。配点は大問1の5問のみ各4点、そのほか各5点と設定している。
プログラム表記については、大学入学共通テスト試作問題に準じて作成。たとえば、比較演算では「==」を等しい、「!=」を等しくない、論理演算では「and」を論理積、「or」を論理和、「not」を否定などと設定し、オリジナルのプログラム表記を利用している。