文部科学省は2026年7月30日、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「情報・技術ワーキンググループ」において、次期学習指導要領に向けた情報教育の取りまとめ案を示した。生成AIやデータ活用が社会に広がる中、AIを適切に活用し、生成された成果物を評価・改善する力の育成を重視する。小中高校の情報教育を見直し、全面実施に先立って2028年度から段階的な先行実施を行う方向で検討している。AIを適切に活用し、生成された成果物を評価・改善する力の育成を重視する。
取りまとめ案では、AIの進展を踏まえ、「プログラミング的思考」の捉え方を拡張する。これまでのプログラミング教育で重視されてきたコードを書く経験に加え、実現したい内容を整理してAIに適切な指示を出し、生成されたプログラムの妥当性を論理的・批判的に検討し、改善する力を育成する。
高校の情報科では、生成AIを活用したプログラミング学習を想定する。AIに自然言語やコードで指示を出してプログラムを作成し、目的通りに動作するか、アルゴリズムとして成立しているかなどを確認する過程を重視する。
小中高校の学習内容も再編する。小学校では「総合的な学習の時間」に「情報の領域(仮称)」を位置付け、中学校では技術分野を再編し、「情報・技術科(仮称)」を創設する方向。高校では、2022年度から必履修化された「情報I」の内容を拡充する。
情報教育については、次期学習指導要領の全面実施を待たず、先行的に導入する。全面実施は小学校が2030年度、中学校が2031年度、高校が2032年度からとなる予定だが、小学校では2028年度、中学校では2029年度から段階的な先行実施(経過措置)を行う方向で検討している。
同省は、情報教育の実施を遅らせることで、急速な社会変化に対応する力の育成が遅れる可能性があるとして、前倒しで取り組む考えを示している。先行実施に向けて、教材開発や教員研修などの環境整備も進める。
あわせて、「情報活用能力の抜本的向上を支える指導体制改善プラン」を示し、新たな情報教育を全国で実施できる体制づくりを進める。具体的には、研修動画コンテンツの提供、地域の中核人材の育成、教材開発、外部人材の活用、遠隔授業の推進などを行う。
教員確保に向けては、中学校技術科や高校情報科における専門免許を持たない教員による指導の解消を目指す。2028年度までに、臨時免許状所有者や免許外教科担任をゼロにする目標を掲げ、2026年度から全国規模のオンライン免許法認定講習を実施する方針だ。













