スマートニュース メディア研究所は、Classroom Adventureと共同で、動画系SNSシミュレーション型教材「ディベ・チューブ(DebeTube)」を開発し、2026年2月19日に公開した。SNS上のアルゴリズムによる情報の偏りや意見の極性化を安全な環境で擬似体験でき、対話や議論を通じて多様な視点への気付きを促す。
近年、若年層のSNS利用拡大にともない、フィルターバブル(アルゴリズムによる情報の偏り)やフェイクニュースの拡散が問題視されている。スマートニュース メディア研究所が実施する「スマートニュース・メディア価値観全国調査」でもSNSの政治・社会情報入手割合の増加が示されていることから、情報を多角的かつ批判的に読み解く力や異なる考えに対話する力を実践的に育む教材が求められていた。
動画系SNSシミュレーション型教材「ディベ・チューブ(DebeTube)」は、ショート動画の視聴や「いいね」、コメント投稿など実際のSNSに近い操作性を再現し、生徒が没入感をもって学習に取り組める点が特徴だ。利用後は自身やクラスメートの意見変化をデータで振り返り、授業内での対話を通じてクリティカルシンキングや対話力を向上させる。また、教師が使いやすいようにアカウント登録から授業活用までの手続きをシンプルにし、利用資料も用意している。
Classroom Adventureは慶應義塾大学の現役学生が創業したEdTechスタートアップで、偽情報を扱うリテラシープログラム「レイのブログ」などの開発や世界展開、EdTechスタートアップ賞「GESAwards」特別アワードの受賞歴がある。今回の協業により、デジタルネイティブ世代が親しみやすい情報リテラシー教材が誕生した。
トライアルを実施した高校からは生徒が「情報の受け取り方を体験できた」「リアルなSNS操作と動画でネット情報への見方が変わった」との声が寄せられた。教員からは「複数方向から情報を得る重要性が理解しやすい」「生徒が主体的に楽しく取り組める」との感想があった。
スマートニュース メディア研究所研究員の長澤江美氏は、SNSの影響を無意識に受けていることに気付き、多様な情報があることの認識や情報の偏りを検討する重要性を理解できる設計としていると述べている。また、Classroom Adventure CEOの今井善太郎氏は、体験を重視した教材で対話も導入し、相手を否定せず根拠と前提を確認し対話を続ける力の育成を目指すと説明。授業現場での活用拡大を期待している。
ディベ・チューブは50分程度の授業時間で行うことができ、小学校高学年から高校生を対象に総合的な学習の時間、情報科、社会科などでの利用が推奨されている。利用料金は教育目的に限り無料で、PCやタブレット、スマートフォンの主要ブラウザから利用可能だ。教員用アカウント申請も公式サイトでできる。
スマートニュース メディア研究所は2018年設立。ニュースやメディアが社会や人々の役に立つあり方を研究し、メディアリテラシー教育の実践や世論調査などを行っている。








