河合塾による教育関係者のための情報サイト「Kei-Net Plus」は2025年12月16日、2026年度入試「総合型・学校推薦型選抜志願状況(速報)」を掲載した。総合型・学校推薦型選抜の志願者は11月末時点で、国公立大学で微増、主要私立大学で大幅増となっている。
2026年度大学入学者選抜は12月に入り、私立大学の総合型・学校推薦型でほぼ終盤を迎えている。今回、河合塾は11月末時点で判明した国公立大学と主要私立大学の総合型・学校推薦型選抜志願状況を速報として分析した。
国公立大学の総合型選抜(77大学)と学校推薦型選抜(113大学)の志願者数は前年比102%。募集人員は前年比104%と増加しており、志願倍率は前年の2.5倍から2.4倍に微減した。特に募集人員が前年比107%に増えている総合型選抜では、志願者数が前年比104%にとどまった。
地区別にみると、「北海道・東北」「近畿」「九州」では募集人員の増加に比べて志願者数の増加率が低く、志願倍率はやや低下した。「関東・甲信越」「北陸・東海」「中・四国」の志願倍率は、前年から変動がなかった。
一方、私立大学の総合型選抜(80大学)と学校推薦型選抜(73大学)の志願者数は前年比114%。特に学校推薦型選抜の志願者が前年比3万2,342人増(116%)と、大きく増加した。
地区別では、「関東・甲信越」(111%)と「近畿」(116%)で志願者数の増加が目立った。個別の大学をみると、学校推薦型選抜では京都橘大学が前年の2倍以上の志願者を集めたほか、龍谷大学、追手門学院大学、近畿大学、摂南大学など、近畿地区で志願者が大きく増加した例が目立った。いずれも併願可能な学科試験型の方式で志願者が増加した。
専願の区分は、併願可能な区分に比べて志願者数が少なく、総合型・学校推薦型選抜全体の志願者数の増減に与える影響は小さい。河合塾では「18歳人口が前年並みであることを踏まえても、1人で複数校受験しているケースが増えていそうだ」と分析している。
このほか、志願者が減少した大学では、前年志願者が大きく増加した反動で2026年度入試は減少したケースもみられるが、2年連続で減少したケースもあり、総合型・学校推薦型選抜でも大学の二極化は進んでいるという。









