文部科学省は2025年8月26日、医学系研究支援プログラムの選定結果を公表した。「総合型」に東京大学など6機関の6課題、「特色型」には名古屋大学などを代表機関とする計20大学による6課題を選定した。2027年度末までの事業実施期間中、医学系研究力の向上に向けて戦略的に研究を推進していく。
「医学系研究支援プログラム」は、日本医療研究開発機構(AMED)に設置された革新的研究開発推進基金において、2027年度までを予算措置期間とする基金事業として実施するもの。医学系研究力の向上を図るため、2024年度第一次補正予算により措置。医学部を有する大学の中から公募で実施機関を採択し、取組みに必要な経費をAMEDから補助する。
事業は、基礎と臨床の協働等を通じて原理・病態解明から治療法の創出まで総合的な研究力の向上を目指す「総合型」、強みのある分野の臨床研究等においてネットワークを活用して多くのデータや知見を共有し優れた成果の創出を目指す「特色型」の2類型がある。
3月25日から6月13日まで公募を実施。総合型に19機関、特色型に55機関・計17課題の応募があり、AMEDのもとに設置された課題評価委員会での書面審査とヒアリング審査を経て、総合型6課題、特色型6課題(20大学)を選んだ。
選定結果は、総合型が金沢大学、京都大学、東京科学大学、東京大学、藤田医科大学、北海道大学の6機関。東京科学大学「最先端科学技術を活用した医学系研究力強化計画」、東京大学「東京大学医学部附属病院 研究競争力向上計画」などの研究課題を掲げている。
特色型は、信州大学(連携機関は三重大学、岐阜大学、宮崎大学)、筑波大学(連携機関は千葉大学、群馬大学)、長崎大学(連携機関は島根大学、大阪公立大学)、名古屋大学(連携機関は岡山大学、順天堂大学)、広島大学(連携機関は神戸大学、熊本大学)、山梨大学(連携機関は富山大学、浜松医科大学、福井大学)を代表機関とする20大学による6課題を選定した。
事業実施予定期間は、2025年10月から2027年度末。事業費の規模(一般管理費を含む)は、総合型が1件あたり7.2億円(上限)、特色型が1件あたり13.8億円(上限)となる。
事業の詳細や採択結果は、文部科学省やAMEDのWebサイトで公開している。