文部科学省は2025年5月20日、「国際卓越研究大学」第2期公募について、東京大学や京都大学など8大学から申請があったことを公表した。今後、夏から冬ごろにかけて段階的に絞り込み、2025年度中に認定大学への助成を開始する予定としている。
国際卓越研究大学制度は、国際的に卓越した研究の展開および経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が相当程度見込まれる大学を国際卓越研究大学に認定し、大学ファンドによる助成を実施する取組み。2024年11月に東北大学を第1号に認定後、2024年12月24日から2025年5月16日まで第2期申請大学を公募した。
第2期公募に申請したのは、筑波大学、名古屋大学、東京大学、京都大学、東京科学大学、大阪大学、早稲田大学、九州大学の8大学。各大学の申請概要も公表しており、たとえば東京大学は「変革を阻んできた旧態依然の構造を打破し、国際競争力と自律成長力をもつ大学に自己変革する。10年で世界トップ10研究大学となり、学術と社会イノベーションを牽引する」と掲げている。
今後、大学側との丁寧な対話と多様な手段により審査を実施。夏から冬ごろにかけて段階的に絞り込み、認定校を決定。2025年度中に助成を開始する見通し。
選定にあたっては、これまでの実績や蓄積のみでなく、世界最高水準の研究大学の実現に向けた「変革」への意思(ビジョン)とコミットメントの提示に基づき判断。要件として「国際的に卓越した研究成果を創出できる研究力」「実効性高く、意欲的な事業・財務戦略」「自律と責任のあるガバナンス体制」をあげている。
選定数については、制度の趣旨を踏まえ、認定および認可される大学は無制限に拡大せず、数校程度に限定。大学ファンドの運用状況などを勘案し、段階的に認定および認可を行うとしている。