WHITEは2025年7月17日、生成AIを安全かつ効果的に活用するためのリテラシーを測る資格制度「生成AIリテラシー検定」の提供開始を発表した。生成AIの知識だけでなく、実務に即した活用スキルの有無を客観的に評価・認定するという。
ChatGPTなどの登場により、誰でも高度な生成AIを手軽に利用できるようになった一方で、誤情報の拡散、情報漏洩、著作権侵害など、適切な知識・判断を欠いた使用によるリスクも顕在化している。法人版の安全な環境を提供できているのは一部の企業や組織に限られているうえ、生成物の著作権についてはシステムで制御しづらい部分である。WHITEでは、「車の運転に免許が必要なように、生成AIにも正しい知識とマナーが必要」との考えから、リテラシーを可視化する検定制度を開発。合格の場合は即時に証明書を発行し、リテラシーの有無を証明することができる。
「生成AIリテラシー検定」は、単なる用語理解や技術知識にとどまらず、日常業務において生成AIを安全かつ効果的に使用できるか否かに焦点をあてている。受講者は個人を想定しており、企業、公的機関、教育機関に勤める社会人、あるいは学生を対象としている。テーマについては非エンジニア職を想定しており、専門的知識よりも実務的なスキルに関する出題を中心に設計されている。
試験内容は30問/30分で構成されており、オンラインですぐに受講でき、合格者は即時でデジタル証明書を発行することができる。名刺への記載やSNSプロフィールでの活用も可能である。合格基準は2025年度は80%以上の正答率で合格となる。
個人受講は現在のところ無料で提供されており、生成AI活用の第一歩として誰でも参加可能。法人・団体での一括受講を希望する場合は問合せが必要。
生成AIリテラシー認定機構には、教育推進パートナーとして日本経済大学の田代雄三教授が参加しており、WHITE、法律事務所ZeLo、日本経済大学、特定非営利活動法人ウィズワーク・ラボ、Workstyle Evolution、Regional Innovators Labなどと連携し、実証・普及活動を進めている。
2025年度は、企業の人材育成・内部統制施策としての導入を中心に、1万人の認定取得者の創出を目指し「AX人材(生成AIを上手に使いこなせるヒト)」を日本中に広げていく計画だとしている。