文部科学省は2024年12月10日、生徒の基礎学力の定着度合いを測定する民間試験等を認定する「高校生のための学びの基礎診断」において、2025年度の認定ツールを公表した。ベネッセは3教科(国語・数学・英語)で4ツール、英語で1ツールの計5ツールが認定された。
「高校生のための学びの基礎診断」は、高校段階における生徒の基礎学力の定着度合いを測定する民間の試験などを文部科学省が一定の要件に適合するものとして認定する仕組み。国語・数学・英語の3教科を対象に2019年度から本格的な利活用が進められている。
認定は年1回(予定)。2025年度の認定ツールは、国語が1団体3ツール、英語が4団体4ツール、3教科が2団体5ツール。このうち、ベネッセコーポレーションは3教科で「進路マップ 基礎力診断テスト」や「ベネッセ 総合学力テスト」など4ツールと、英語で「GTEC Advancedタイプ・Basicタイプ・Coreタイプ」が認定を受け、最多の5ツール認定となった。
また、3教科ではGakkenの「基礎力測定診断 ベーシックコース」、国語では日本漢字能力検定協会「文章読解・作成能力検定」4級・3級・準2級、英語はベネッセのGTECのほか、「ケンブリッジ英語検定 A2 Key for Schools(PB/CB)」「TOEIC Bridge Tests(L&R/S&Wを含む)」「Aptis for Teens」が認定された。
基礎診断ツールで測定できる学力は、多様な資質・能力の一側面でしかない。文部科学省では、その結果をもってただちに生徒の成績評価を行うことは想定しておらず、基礎診断の結果を成績評価の材料の1つにする場合は、「生徒の資質・能力のどの部分を評価するために用いるのか」「定着度合いの目標をどこに設定して評価しようとしているのか」などを明確にしておく必要があるとしている。