東京大学とJR東日本は2023年10月25日、100年先の心豊かなくらしの実現に向け「プラネタリーヘルス」を創出するため、100年間の産学協創協定を締結したと発表した。2024年度末には、日本初のプラネタリーヘルスがテーマのキャンパスを高輪ゲートウェイに開設する。
協創ビジョン「プラネタリーヘルス」とは、人の経済活動が、健康や都市環境、地球上の生物・自然に与える影響を分析し、「人・街・地球」のすべてがバランスよく良好に保たれるようなくらしづくりを目指す考えのこと。同協定では、JR東日本グループのモビリティ事業や生活ソリューション事業を実験フィールドとして活用しながら、最先端の研究をいち早く実用化し、社会課題の解決に取り組むことを目的としている。
両者は協定に基づき、協創プロジェクト「Planetary Health Design Laboratory(PHD Lab.)を立ち上げ、JR東日本グループの駅・鉄道といったインフラを実験場として、東京大学の多様で先端的な知を実証する。
PHD Lab.の拠点には、日本初となるプラネタリーヘルスがテーマの新しいキャンパス「東京大学 GATEWAY Campus」を2024年度末に、TAKANAWA GATEWAY CITY複合棟ⅠSouth9階に開設する。約300坪の敷地には、コラボレーションエリアとラボエリアを設け、東京大学のキャンパス(本郷・弥生、駒場、柏、白金台など)と連携しながら、多様な研究室が集う学際的な場として、さまざまな企業やアクセラレーターとの協創を生み出す。
また、シンガポール国立大学やパスツール研究所とのパートナー連携に加え、多様な企業との共同研究やアクセラレータープログラムの共同実施などを通して、グローバルなスタートアップエコシステムを促進する。