文部科学省の松本洋平大臣は2026年5月19日の会見で、部活動の地域展開にともなう保護者負担や、北越高等学校の部活動遠征中の事故を受けた移動時の安全対策、東京大学「五月祭」で発生した爆破予告事案への受け止めなどについて見解を示した。また、世界最大級の高校生向け科学技術コンテスト「Regeneron ISEF 2026」における日本代表の活躍に賛辞を贈った。
文科省が進めている部活動の地域展開をめぐっては、民間調査で「負担が増えた」と感じる保護者が8割に上ったことについて質問があがった。松本大臣は、2025年度補正予算と2026年度当初予算で、前年度比2倍以上となる計139億円を計上していると説明。指導者謝金や地域クラブ活動の運営費、経済的困窮世帯への参加費支援などを進めているとした。そのうえで、「保護者による経済的負担が過大なものとならないようにすることが重要」と述べ、参加費設定の適正化や継続的な支援を行う考えを示した。送迎や移動負担についても、制度が本格展開される中で課題を把握しながら対応していくと語った。
また、北越高等学校の部活動遠征中に発生した重大事故を受け、文部科学省と国土交通省が連携して、全国の教育委員会などに安全確保に関する通知を発出すると明らかにした。通知では、遠征時の事故防止策や事故発生時の対応、貸切バス事業者との適切な契約、長距離移動時の無理のない計画策定、公共交通機関の活用検討などを求める。さらに、文科省と国交省による局長級連絡会議を新設し、学校活動における移動安全対策を協議する方針も示した。第1回会議は5月21日に開催し、6月末ごろを目途に安全対策を取りまとめる予定としている。
JNN調査で、部活動移動時の独自ルールを設けていない都道府県が多いことについて問われると、松本大臣は「安全確保が最優先」としたうえで、地域ごとに公共交通事情などが異なる実態にも触れた。その一方で、「個別ルールの有無によらず事故防止に万全を期す必要がある」と述べ、今回の通知内容を各教育委員会や学校設置者に重く受け止めてほしいと求めた。
また、東京大学の学園祭「五月祭」で爆破予告があり、5月16日午後の全企画が中止となった件については、「いかなる理由があろうとも、爆破予告などの脅迫行為によって大学における学生の自由な活動や安全が脅かされることは決してあってはならない」と強調。学生にとって貴重な機会である学園祭が中止に追い込まれた事態に「大変残念」と述べた。各大学には、警察など関係機関と連携した安全管理の徹底を求めるとともに、文科省として必要な助言を行う考えを示した。
会見冒頭では、米国で開催された「Regeneron ISEF 2026」における日本代表の活躍を高く評価した。日本代表の栗林さんが、日本勢として初めて最高賞「ジョージ・D・ヤンコポーロス革新賞」を受賞したことに対し、「大変喜ばしい」と祝意を表明。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)や「次世代科学技術チャレンジプログラム(STELLAプログラム)」など、これまでの支援施策にも触れながら、「若い才能をしっかり伸ばしていけるよう支援を進めたい」と述べた。







