NTTテクノクロスとミライト・ワン・システムズは2023年3月より、都立高等学校、都立中等教育学校および都立高等学校附属中学校を対象に、生徒の健康状態を見える化する「都立学校版コンディションレポート」の提供を開始した。
文部科学省による「児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議」(2021年度第2回)にて、課題の早期発見・対応等に向けてICTを活用したシステム構築の重要性が議論された。
そのような中、東京都教育庁では生徒の見守りや相談体制の強化に向けて、生徒自身が心身の状況について自己理解を深め、自ら健康をコントロールして改善することを目的に、支援が必要な生徒の早期把握や、生徒自身による自己管理を支援する都立学校版コンディションレポートを導入することとなった。
都立学校版コンディションレポートは、生徒がスマートフォン等で体温、目覚め、気分等についての簡単なアンケートに回答することで、心身の変化を生徒自身で自覚することができる。
学校は生徒の心身状況を把握することで、適切な支援策を迅速に図ることができるようになる。また、都立学校版コンディションレポートの自動集計分析機能により、生徒自身の変化を把握し、教員の取組みを支援していくという。
都立学校版コンディションレポートのおもな機能は、パソコンやスマートフォン等デバイスを問わず簡単入力できる機能や、日々の体調や心の健康状態をアンケート形式で質問・回答する機能。また、回答別やクラス別等、用途にあわせた多彩な集計機能、アラートワードを設定することで、回答の中で注意が必要な単語の検知が可能な機能や、生徒からのSOSに気付くことができる相談フォーム、相談機関へのリンクの設定機能もあるという。
システムの導入において、ミライト・ワン・システムズは生徒の健康状態をフィジカル面とメンタル面から把握するのに適したシステムとして開発。NTTテクノクロスは、システムの運用および利用促進活動を支援するとしている。