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保育士を支える「発達支援児相談窓口」本格始動

 キッズコーポレーションは2026年2月25日、保育現場で発達や関わり方に悩む保育士が、専門家に気軽に相談できる「発達支援児相談窓口」について、2026年からの本格的な運用開始を発表した。

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発達支援児相談窓口
  • 発達支援児相談窓口
  • 臨床発達心理士の藤原里美氏

 キッズコーポレーションは2026年2月25日、保育現場で発達や関わり方に悩む保育士が、専門家に気軽に相談できる「発達支援児相談窓口」について、2026年からの本格的な運用開始を発表した。

 「発達支援児相談窓口」は、日々子供と向きあう保育士が臨床発達心理士へ直接相談できる仕組み。保育現場では、偏食・こだわり行動・集団への参加など、発達に関する悩みが日常的に生じる。一方で、「今の支援のままでよいのか不安」「誰に相談すればいいかわからない」と、保育士個人が抱え込んでしまうケースも少なくない。

 そうしたひとりひとりの発達のちょっとした"個人差"も含めた日常の悩みに対し、臨床発達心理士の藤原里美氏の協力を得て、専門家の視点から子供の発達への考え方や関わり方のヒントを届けることを目的として、「発達支援児相談窓口」は始まった。すでに複数の相談が寄せられ、実践的なアドバイスを通じて現場での支援につながっているという。

 臨床発達心理士・藤原氏のコメントは、単なる助言にとどまらず、日々悩みながら子供たちと向き合う先生方の保育実践を支える大きな指針となっている。たとえば、2歳4か月の男の子に関する「給食では、ご飯に味噌汁をかけたもののみを食べ、おかずには手を付けません。うどんの日は素うどんのみ。揚げ物は最近少量食べられるようになりましたが、家庭との連携や支援の方向性に悩んでいます…」という偏食の悩みに対して、藤原氏はこの時期の偏食は「食べない」のではなく、「安心できる食べ方を守ろうとする発達的な姿」であるという専門的な見立てを提示。専門的な回答によって保育者の不安や焦りを和らげ、「今の姿を受け止めてよい」という安心感を与えている。

 また、このケースでは無理に食べさせるのではなく、「食べられているものを『安心の柱』として守ること」「新しい食材は"食べさせる目的"ではなく、見慣れる経験から始めること」「園と家庭で『無理に勧めない』という共通理解をもつこと」など、すぐに現場で実践できる具体的なアドバイスが示された。

 こうした具体的な助言は、現場ですぐに実践できるだけでなく、保育者が自信をもって子供に関わるための土台となる。専門家のまなざしを参考に「どうすれば食べさせられるか」から「どうすれば安心して過ごせるか」へと視点が変わり、子供理解に基づいた保育がより深まっていくという。

 こうしたアドバイスを受けた園からは、「ご指導頂いたことを自園ですべての職員と共に、当事者の保護者には文書でも共有しました。その成果は直ぐに出ました。まずは、食べない事を責めなくなったことで、食事の時間が楽しそうです。保護者からも『最近、"食べる!"と口に付けてみることが増えました』とご報告いただきました。また、最近では食べられる食材も少しずつ増えてきて『トマトを少し口に入れてみようという意欲が出てきているようでした』と嬉しいお言葉もいただけました。こうしたやり取りからも、お子様が少しずつ成長されていることがわかって保育士も嬉しいです」など、自信をもって保護者と子供の成長を喜ぶ報告も上がってきている。

 キッズコーポレーションでは、こうした取組みから、「ひとりで悩まない保育」を支える仕組みとして、今後も現場に寄り添った支援を続けていくとしている。

《風巻塔子》

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